今回はナバホのシルバースミス、ダレル キャドマンをご紹介します。
現在40歳のダレルですが、シルバースミスになったのは割かし最近の事であり、92’から本格的に製作を始めました。
ですが、彼の製作意欲は兄弟の中でも1,2を争うほど積極的であり、毎回なんかしらの新しい試みが見られ、私達駐在員も楽しみにしています。
一言でダレルを表すなら”進化し続けるシルバースミス”ではないでしょうか。
数年前の作品をみてみると、今では見られないサンフェイスなどカチナのモチーフなどがあしらわれていたりします。
最近はこのベル(チェーンを通す穴)に使われている小さなスタンプがお気に入りのようで、いろんなアイテムに登場しています。
勿論!彼の手作りのスタンプになります。
同じようで、他ではマネできない風合いがダレルのセンスの良さです。
スタンプは現地で$5位からの値段で、シルバーサプライと呼ばれるシルバーなど材料を取り扱うお店で購入できますが、こだわり派のアーティストは自分でお気に入りを作ります。
そしてこのダレルの刻印の羊の角のようなワイヤーワークをご覧ください。
このタイプのワイヤーワークはなかなか手間のかかる作業らしく、他のシルバースミスはしたがりません。そしてこのワイヤーワークはなかなか腕の差が出るところでもあるです。
ダレルのジュエリーはボリューム感もありつつ、細部まで丁寧に作られています。なので見栄えだけでなく、御着用頂いてる方自身も眺めてうっとりしてしまうジュエリーなのではないかと思います。
最近ではトレーディングポストにコーナーが設けられたりと、売れっ子のダレルですが、天狗になる事なく、日々自分の作品の市場での反応のチェックをしたり、新しい挑戦しています。
“どうだい、これ?”
そういって持ってくる次回作が楽しみです。