雪*。・

早々、今週はこの冬初の雪が降りました!!
例年でいうと11月頃が初雪の頃なんだそうですが、今年はいつもよりちょっと早めです。
夜中から降り始めた雪は朝には15センチ程に積もっていました。
日本でも関東に住んでいた私にはあまり雪に馴染みがなく、一面の銀世界に大はしゃぎですが、こちらの人々は雪には慣れっこです。あまり動じず、車もチェーンなしの4輪駆動でなんなくやり過ごします。
さて、本日は雪とは深い繋がりのあるホピ族のシルバースミス、ジェーソン・タカラ氏の訪問がありました。
彼のクラン(氏族)はスノー、雪氏族です。なのでホールマークもご覧の通り、雪ぐもを象ったものになっています。

クランが雪氏族なだけあって、ジュエリーでも雪ぐものモチーフを好んで使っています。
ここで”クラン”って何?という方に簡単にご説明します。
ズニ族ホピ族は自分達のルーツのストーリーをもっており、それぞれクラン(氏族)を持っています。
そのストーリーの中では、ある時クランはリーダーによってそれぞれにつけられたものとされています。いわばファミリー的な分類でした。なので今現在は他人として暮らしていても、同じクランであるならば、さかのぼるとファミリーを意味し繋がりがあるという事になります。
インディアンは氏族社会になっていて、一般的に子供達は母方のクランを受け継いでいくそうです。
ホピの人は特に自分のクランをホールマークにしたり、家の外観にそのモチーフを飾っていたりしています。雪以外に、コーンやベア、カエル、太陽など様々なクランあります。
日本で言うところの家紋といったところでしょうか。
それぞれのクランはクランごとに役割を担っており、いずれも精霊を信じ祈ります。
ちなみにジェーソンの雪氏族は秋の収穫を祈ってダンスするそうです。
私がここニューメキシコにきて早一年になろうとしています。そしてその間にいくつもの祈りの儀式がありました。
ファミリーの結婚や出産、成人などの特別な日の儀式以外に、年間を通し多くの祈りがインディアン達にはあるのです。
自然を敬い、すべてのものに感謝する姿勢には、思わず忘れていた大切な事に気づかされます。贅沢になれるとこうした基本的な事をついつい忘れがちになり、あるものではなくないものばかりに気をとられてしまっていたな、と。
さて、話を戻しますが、ジェイソンの今回受け取った作品はやはり匠らしい仕上がりでした。
定番のメイズをあしらった作品は近々アップしますのでお楽しみに☆
そしてすかさず、次回作の話し合いもしました。
次回はあえて、こちらで指定をせず、選んでもらったハイグレードの石を使って匠にすべてたくそうと思います。
商談中は笑顔のジェーソンも真剣な顔で石を選んでくれています↓

メイズモチーフが代表作ではありますが、メイズなしのカチナも繊細な作りと随所に散りばめられたモチーフにストーリーが込められていて面白いです。
同じカチナ、同じメイズのモチーフを使っていても他と何か違う!
パターンを持たないジェーソンのアーティスト魂が一点一点に込められているからなのでしょう。有名になっても、今でも作品に対し向かい合ってる姿には感服します。
兄弟であっても簡単にはその技術は教えない、どこまでもアーティスト気質のジェーソンだからこそ、類を見ない作品を作りだせるのでしょう。

次回作、是非ご期待ください。
石のイメージで作り出されたジュエリーがどんなものなのか、私達もすごく楽しみです!!
ジェーソン・タカラの商品をご覧になりたい方はこちらから→クリック 

おススメ!のパイロットマウンテン

ランダーブルーレッドマウンテンビズビー・・・
インディアンジュエリーのファンになってから、手元に置きたいと憧れたレアストーンは挙げていけばきりがない程ありました。
そんな中、自分でも意外だったのが、私がアメリカにきて大好きになった石がパイロットマウンテンだったという事です。
市場に多く出回っているキングマンやスリーピングビューティー、ロイストンなどのターコイスに目が慣れていると、硬質でフラットなパイロットマウンテンの表情に、どこか特異で独特なものを感じます。パイロットマウンテンは母岩自体が大変硬質なため、表面を走る母岩の脈には、他のターコイスにないシャープさがあります。
色、ウェブのバリエーションも、驚く程多種多様です。パイロットマウンテンは、シルクスクリーンの様な表現力を持った美しいターコイスです。

私たちがオーダーをするとき、アーティストに託すパイロットマウンテンは現在その全てが鉱山のオーナーから直接買い取ったものです。市場に出回る前の段階の、厳選されたパイロットマウンテンのみを入手し、ジュエリーメイキングに使用しています。シルバーサプライなどで売っているパイロットマウンテンのことを「ジャンクストーン!」と呼ぶオーナーからは、私たちに提供する石への自信と誇りを感じます。

写真はパイロットマウンテンを使用したドノバン・キャドマンのバングルです。
滲む様な細かいウェブと深いブルーがドノバンの力強いスタンプワークの迫力に負けることなくマッチした、素晴らしい作品です。
希少なターコイスに魅せられ、それを身に付ける時の特別な気持ちは言葉では言い表わせない格別さがあります。
またそれらレアストーンと同様、パイロットマウンテンを始め現在採掘の続いている鉱山から採れたターコイスにも、いつかは必ず枯渇する時がやってくるのです。リアルタイムで良質な石に出会える事にもまた、特別な喜びがあるのだという事を、私自身インディアンジュエリーのファンの一人として皆さんに知って頂けたらとても嬉しいです!

本場のインディアンジュエリー製作が見れます!!

来月、マライカでもお馴染みのナバホのシルバースミス、スティーブ・アルビソ氏が来日する事になりました。
そこで、マライカの一部店舗でシルバージュエリーメーキングのデモストレーションが実現しました!!
当初は2箇所での予定でしたが、おかげ様でかなりの反響頂きましたので、三箇所での開催が決定しました。
11月21日 横浜中華街店
11月22日 青山店
11月23日 心斎橋店

参加費は無料です。
本場のシルバーメーキングと実際にネイティブアメリカンに会うチャンスです!

当日はオールドスタイルのリング、またはブレスレットのデモストレーションを予定しています。ハンドメイドならではの道具や技術が見物です!
カッティングからスタンピングに至るまで、ジュエリーが出来上がるまでの一通りの工程を披露いたしますので、ご期待ください。
私もここニューメキシコにきて初めてメーキングを見たときには
『こんなにも手間ひまかかって、ひとつのジュエリーはできているんだ。』
とかなり感心したものです。
インディアンジュエリーファンは勿論、そうでない方も是非この機会にお越しください。
きっと今まで以上にインディアンジュエリーへの興味が沸くでしょうし、好きになってもらえると思います。
本日はそのデモストレーションに向け、スティーブ宅で最終打ち合わせをしてきました。
スティーブの家は赤土の大きな山のふもとにあり、あたりには広い空、そしてセージ茂る乾いた大地が広がっています。
もう乾いてしまった川の後から地層がみえたり、先代の足跡ともいえるポタリーの破片が落ちていたりします。
このある種、贅沢な環境がアーティストを育てそれがジュエリーに表現されるんだな、と感じました。
こちらがスティーブの家から見える景色です。

スティーブは朝コーヒーを飲みながらカウチから日の出るのを静かに眺めるのが好きなんだそうです。
スティーブのデモストレーションの詳しい情報はこちらから→クリック
まだ間に合います!
お申し込みは10月31日までとなっております。

コンチョベルトに挑戦しよう!

ジュエリーショーやセレモニーの時、必ずと言っていい程ネイティブアメリカンが身につけているコンチョベルト。ここニューメキシコでは普段からよく目にする日常的なアイテムです。
コンチョベルトはナヴァホズ二によく見られるネイティブアメリカン特有の迫力あるジュエリーです。
スペイン人やメキシコ人、または中米地域に住んでいた他の部族の彫金の技術に大きな影響を受けたナヴァホは、早くからコンチョ造りに取り組み、現在のような大変素晴らしいバックルや装飾的なコンチョベルトにまで発展しました。
私たちのオフィスに来るシルバースミスたちからも、自分の娘や息子にお手製のコンチョベルトを造ってあげた、という話をよく耳にします。今度娘の為に造るコンチョベルトに使うターコイスはこんな色がいいんだと、出来上がったバングルの上に収まっているキングマンを指さしながら語ってくれたりします。
インディアンジュエリーと言えばペンダント、リング、ブレスレット。この三つがまず頭に浮かんでしまいますが、ナヴァホのシルバースミスにとってはコンチョベルトやバックルもそれらと同様、非常に身近でかつ特別な思い入れのあるものなのです。
正直、私自身バックルならまだしもコンチョベルトはやり過ぎなんじゃないか?と思っていましたが、ネイティブ達や、ジュエリーサプライで見かける白人達の上手な着こなしを見ると、欲しくて欲しくて堪らなくなりました。

写真の様にシンプルなワンピーススタイルのアクセントとしてコーディネートすると、とっても素敵です!メタルの存在感がボディラインの最もボリュームある部分をカバーしてくれ、結果シルエットも美しく決まります。
マライカスタッフの様なヒッピースタイルがお好きな方はワンピースやチュニックにあわせて良し、カッコよくデニムスタイルともあわせてもさらに良し。インディアンジュエリーを、こだわりと愛情を持って身につけてくれている人には、いつか実際手にとってお試しいただきたいです。

オンラインショップでもご覧いただけますが、先日オープンいたしましたマライカ心斎橋店では、多数のコンチョベルトを始め、バックルも豊富なバリエーションをもってご用意させていただいております。
アーティストそれぞれの魅力が見てとれるバックルは、ベルトアイテムの入門、そして王道として長くお付き合いただけるはずです。コンチョベルト同様、その時どきの装いにあわせてご自身だけのこだわりのスタイルをお楽しみください!
コンチョベルトのページにはこちら→クリック
バックルのページにはこちら→クリック

10月31日といえば!

ここインディアンの街でもハロウィンが盛り上がっています。
スーパーには様々なハロウィングッズが並び、連日盛り上がっています。

お菓子をもらいにくる子供達も、その子供達を待ち構える大人たちも本気の仮装なんだそうです。
二週間とせまったこの時期は家もハロウィンっぽくデコレーションされ、ハロウィンに馴染みのない日本の生活を送っていた私はワクワク感が抑えられません!
さて、ホピの人々にとっても10月31日は特別な日です。
この日にホピでは『バスケットダンス』という伝統的なセレモニーがあります。
各家庭の女性は一から手作りでバスケットを編んでその日にそなえます。
先日ウォーターバードで日本でも有名なウィーバー・セリナの工房を訪れました。
ウィーバーの奥さんもまた、娘の為にバスケットを編んでいました。

バスケットは水辺になどの湿地にあるユッカなどから作られます。まず葉を乾燥させ裂いてゆきます。それに自然の植物から染色し、一目一目水を含ませながら編んでゆくのです。

このわずか直径10cmほどの大きさを編むのに2日は費やしたそうです。なんという手間と時間!!
ホピには第一、第二、第三のメサと呼ばれ村が大きく3つのかたまりに分かれています。そして作るバスケットの編み方も大きく3種類あります。彼女の作るバスケットは第二メサで作られる渦巻き上のコイルスタイルです。
ホピの家庭を訪れると、幾何学やカチナなどのモチーフのバスケットがさりげなく壁に飾ってあります。こうしたバスケットの歴史は深く千年以上も前にさかのぼります。インディアンクラフトの中でも古い歴史を持ち、バスケット作りは女性の仕事とされ、それに対して男性はカチナドールを作ってきました。
バスケットは時に雨を祈ったりとセレモニーで使われたり、日常で大事な作物であるトウモロコシなどを入れるのに重宝されていました。一目一目思いを込めて編んだバスケットには一点ものの価値があり、見ているだけで幸せな気持ちになります。

冬がそこまで来ています!

最近ここニューメキシコでは朝方雨が降って本格的に冷え込む日が続いています。
10月はこんな日が続き、11月に入るといよいよ雪が降るんだそうです。
もうこちらでは朝晩はすっかり暖かなジャケットのお世話になっています。
つい最近までの肌を刺すような日差しから打って変わって、この寒さ!
ここの人たちはニューメキシコには秋がなくいきなり冬が訪れると言います。
さて、インディアン達の冬支度も始まっています。
各自木を切って薪を用意したり、馬の為に干草を蓄えたり!
日本では電気、石油やガスが一般的な暖のとり方ですが、ネイティブ達は今も薪の暖炉を愛用しています。
さて、このシーズン限定でやる事がもう一つ!
“松の実拾い”です。
日本のぎんなん拾いと一緒なのでしょう。
週末になると森のあちこちにトラックがチラホラ、家族揃って松の実拾いをしてる家族をみかけます。

お父さんが木に登って揺らし、子供達が一生懸命拾う姿はなんだかのほほんとしています。
こちらが“ピニョン”と呼ばれる松の実です。

塩と一緒に焦げない様に炒ります。しばらくするとポップコーンのように弾けだしたら出来上がりの合図です。
最近はスーパーに並ぶ果物や野菜もすっかり変わってきました。
山盛りのりんごに大きなパンプキン!
収穫祭が近づいています。

遂に!ゲーリーリーブスの…

コンチョが入荷しました!!
先日のサンシャインに引き続き、本日は兄のゲーリーリーブスのご紹介です!

革物好き、インディアンジュエリー好きの方必見です。
大きさは500円玉程の扱いやすいものをご用意しました。

写真のように、お手持ちの革バックのワンポイントに遊び感覚でつけてみてください!不思議とバックの表情も変わってきます。
また、髪の長い方でしたらゴムに通してヘアゴムにしてもいいですよ!可愛い過ぎないので、髪の長い男性にもオススメです。
力強く、ハンドメイド感のある風合いはゲーリーのスタンプならではです。光過ぎないシルバーもまた他の素材と嫌味なく溶け込みます。
あまり馴染みのないコンチョですが、気軽に楽しんでみてください☆
おじさんになっても遊び心を忘れない彼の性格は作品にもよく出ています。
『かっこいい姿を撮らせてほしい』といった所…
わざとらしいポーズをとったゲーリーのおちゃめショットです↓