先日ナバホのリザベーションに遊びに行って、きれいな二重の虹をみました。
この日は何度もサンダーストームがきた為、その度に虹が姿を現しました。
障害物のないここニューメキシコでは半円の虹をみる事ができます。
そして初めて虹の出来る瞬間をみて興奮しました。
今日はそんな空から盗んだ青といわれる、ターコイズのお話です。
ここ最近マライカではコレクター物のターコイズが続々登場しています。
タイロン、ブルーウィドウ、ブルーダイヤモンド、セリリョスなどなど!
鉱脈の数だけ石のストーリーがあります。
今日はその中でも“ブルーウィドウ”に焦点を当てたいと思います。
この石にどんなストーリーがあるかというと…
ブルーウィドウの鉱山は別名“ブラックヒルズ”の名前で知られています。
そうです、あのスー族とアメリカ政府が半世紀を越えて今もなお争っている鉱山です。
もともとこの地域には複数のインディアンの部族が点在しました。18世紀になると、ミネソタからやってきたスー族がここを精霊の宿る丘として崇拝し、占領し始めました。
ところが1874年、ジョージ・アームストロング・カスター将軍がこの土地に豊かな金脈があると発表したのです。それによってたちまちゴールドラッシュが起こり、白人達が押し寄せました。
ですがこの土地、既に1868年にアメリカ政府は“ララミー条約”でスー族の権利を認めていました。これは明白な条約違反でしたが、その時の文章が詩的であいまいな物だった為、都合よく解釈をして、聖なる土地を強引に差し押さえて破壊したのでした。
1980年にアメリカは非を認め賠償金として土地価格とそのおよそ100年の間の利子を提示しましたが、結局話しはつかず、現在もなお利子が増え続けています。
黒く細かいウェブがきれいなブルーウィドウですが、そんな背景があるんですね。
この石、現在とても入手困難になっています。なんせ、採掘されたのが3年足らずに非常に寿命に短い鉱脈でした。そして現在も採掘の目処はたっていないそうです。