ジェリーワドゴ、受賞アーティスト

ハードミュージアムショーが終わり、少し落ち着いて天気も暖かく春を感じるニューメキシコ。

ハードミュージアムショーでは皆さん忙しそうでしたが、相変わらず写真を撮るのをすっかり忘れて、アーニーリスターがジュエリーのレクチャーしているところを一枚。市の観光強化チームの人たちを、ぜひともとアーニーに紹介したら、あまりジュエリーを知らない彼女たちにも「自分たちはただの装飾品を作っているのではなく、伝統工芸をつないでいる」と力説していただきました。

受賞作品はやはりコンテンポラリーの作品が多かったのですが、ひときわうれしかったのはアパッチ族のJerry Whadogo氏のシルバーの壺が1位を受賞したことです。ホピ族で育ったジェリーはGerald Lomaventemaの父で、彼の紹介でジュエリーの取引を始めたのですが、作りやデザインがとてもセンスがあるしインレイもオーバーレイも石のセットもうまいのにとても驚かされました。

こういう作品を作る作家さんです。

ジェラルドみたいに有名じゃないから・・・と笑うジェリーに、このスタイルは絶対好きな人がいるからもっと知名度を上げるためにショーに出たりした方がいいなど色々世間話をしたのがちょうど半年前。

そして今回のショーの受賞。初日の朝にすぐ売れたというその壺は写真を撮ることもできませんでしたが、背中を押してくれたからエントリーして受賞できたと喜んでいる姿を見たら、なんだかとても感動してしまいました!

自分たちが作品を買うことは簡単ですが、才能がある作家さんを推していくのは実は結構難しい。とてもうれしい一日でした。

肝心のショーはというと、例年よりも人が多かったような、コンテンポラリーよりも、石が良くてしっかりした作りの作品への再認識が始まっているような感じがしました。

「インディアンジュエリーは装飾品として買うのではなく、芸術作品として買う」というアーニーの言葉をもう一度かみしめ、同じものには二度と出会えないと思いながら感謝して買い付けをしたいと今一度思ったのでした。