今日私たちのもとにやってきたこのコレクション。
2017年に73歳でこの世を去った、Orville Tsinnieの石のコレクションです。
オーヴィルはヘビーゲージのシルバーを使い、「伝統的なナバホ族の仕事」でありながらもただのナバホのジュエリーという存在感を逸脱した作品を多く作っていました。
その中でも彼が好きだったのが、大きな石を使った作品。
シンプルながらも存在感は抜群で、でもごつごつしすぎた感じがしない作品。
彼が長年集めてきた石を、奥様が「誰か使える人がいたらぜひアーティストに使ってほしい」と持ってこられました。
たくさんのアーティストを見てきましたが、こんな量の石を持っている作家を見たことがありません。
特に大きなキャブは近年本当に目にすることができなくなってきました。
大きなターコイズの母岩自体がまず見つからないという理由が大きいですが、それに合わせてターコイズの金額が高くなってしまって、大きくカットすると高くなって売れないからあまり大きくカットする人が少ない、というのもあります。
オーヴィルの奥様ダーリーンは、「彼が一番作るのが好きだったのはこういう大きな石を使ったすごく重量感のある作品だったのよ。」と言っていました。
早速、サンシャインリーブス、エディソンスミス、スティーブアルビソが石を見て、それぞれ作品を作ることが決まりました。
こんな風にアーティストのコレクションを他の作家に譲り、新しい命を吹き込むお手伝いができるということにとても感無量の本日。
ちなみに写真はすべてロイストンターコイズですが、パイロットマウンテンやキングマンもお譲りいただきました。
ちなみに亡きオーヴィルの作品は、この若手アーティスト、アルバートリーの作品とどこか似ているところがあります。(だからアルバートリーの作品に惹かれたのかもしれません。)