先日ナバホの友人宅にお邪魔して羊のブッチャーを見学させてもらいました。
日本人が魚を普通に捌くように、インディアンも食料として羊などの家畜を捌く事があります。インディアンの街ギャラップでもスーパーで普通に肉類は手に入れることはできますが、食べ物の大切さを学ぶ意味でもブッチャーは大事な行事なのです。
ブッチャーは家の裏庭などで、大人5人がかりで行う結構大変な作業です。
捌いた羊はというと、肉は勿論のこと、内蔵はソーセージにしたり、羊毛は乾かしてラグにしたりと、余すことなくなく大切にいただきます。一家族だとだいたいい一週間かけて、バーベキューにしたり、伝統的なスープにしたりして食べるそうです。
私にとっては初めての経験であり、正直気分のいいものではありませんでした。
ですが、今まで何気なく食していた物のありがたみを痛切に感じさせられました。
自分は命をもらって生きている、ということ。
ここで、ブッチャーに関してのインディアンの興味深い話を紹介します。
ナバホには今もリザベーションごとに一人はメディスンマンがいるのですが、そのメディスンマンは様々なお告げをします。ブッチャーに関しても、『あなたは内臓を食べてはいけない』というユニークなお告げをするそうです。もし破ったら病気になるらしく、特別なお告げを受けた人はそれに従うそうです。
また、羊をいかに上手に捌けるかで決まるミス・ナバホ選手権もあるそうです。
インディアンのお宅に食事に招待してもらうと、こんな面白いインディアンの話が聞けるのが楽しみの一つでもあります。