最初に彼のジュエリーを見たときは、60歳を超えたベテランの作品かと思いました。
1982年生まれの33歳、シルバースミスの中ではかなり若手、見た目はまさに白人さんというジェシーロビンズ。
彼がどうやってこういう作風にたどり着き、なぜインディアンジュエリーを作ろうと思ったかは彼の生い立ちにあります。
「アメリカ南東部に先住するクリーク族(4分の1クリーク族)で、母がインディアンジュエリーの熱狂的なファンであったこと、周りにシルバースミスが多くいたことから子供のころからインディアンジュエリーに強い影響を受けて育ちました。大学では考古学を学びインディアンの歴史的背景を勉強し、その知識からターコイズについてもとても詳しいです。彼の師匠であるランディ「ババ」シャッケルフォード、ジョックフェーバーとの出会いにより、インディアンジュエリーの伝統的な手法を身につけ、1920年代から40年代の初期の時代のような作品を作っています。」
今回工房にどうしても訪れたかったのは、この雰囲気ある作品をどうやって作るかを生で見たかったのです。
まず圧巻された、彼のターコイズコレクションの量。
私の知る限り、こんなにターコイズを持っているアーティストに会うのは初めてです。
このターコイズの量には本当に驚きました。
ジュエリーを作り始める前から、考古学で稼いだお給料をつぎ込んでターコイズを買っていたそうです。ほとんどのお給料をターコイズにつぎ込んだとか。ターコイズは自分にとって「投資」だと言っていました。
去年インディアンジュエリー好きの父とともに、鉱山の採掘権を買い、年に2回、ネバダ州の鉱山に出かけています。これも、投資。いい石は簡単には見つからないというのを身をもって学んだそうです。
長くなるので、続きはまた次回・・・。