インディアンジュエリーの手法といえば、スタンプワーク、インレイ、ヒシ、オーバーレイ、ニードルポイントというのが王道の手法ですが、そのうちのインレイワークに従事する作家は本当に減ったなという印象があります。
マライカでも人気のストーンウィーバー社のジュエリー。
コロナでのロックダウンにより、この会社もロックダウンして1年弱作品を作ることができませんでした。インレイの作業は一つの場所にたくさんのインレイヤーと呼ばれる職人が作業台を並べてやるものだったので、そういった人が密になる作業はできなくなってしまいました。
その後再開したものの、40人近くいたインレイヤーのうち戻ってきたのは一人。現在はインレイのジュエリーはほとんど作ることができていません。
これはストーンウィーバー社に限らずの話です。コロナの他にもたくさんの理由があるとは思うのですが、手間ひまのかかる手作業の仕事をそれなりの価格で提供することができるという時代は終わりつつあるのかもしません。
今まではどのインディアンジュエリー店にいっても見ることができたインレイジュエリーは、どんどん貴重なものになっています。
こちらは新入荷で、ウェインマスキットというナバホ族のアーティストから直接仕入れているものです。「ターコイズだけ」「マルチカラー」とか色を相談しながら一本一本作ってもらっています。石の選び方がしっかりしているのはもちろんのこと、シルバーの厚みがしっかりしているのも彼の作品の特徴です。
その他今後はなかなか見られなくなるであろうインレイの作品、オンラインショップにたくさんアップしています。
マライカの店頭にもまだインレイの作品はたくさんあるかと思いますが、ターコイズものやシックなカラーのものはスタイルを選ばずに付けやすいのでオススメです。
一つ一つ石をカットして合わせていくインレイワーク。見た目だけ見ると簡単なように見えますが、よく見てその手間を想像してみると鳥肌が立つぐらいです。