アーロンアンダーソン新作

サマータイムに突入し、ニューメキシコ州はすっかり春らしい陽気になってきました。これからがターコイズの人気がもっとアップしていくシーズンでもあります。

さてオンラインショップにオリジナルデザインの作品が掲載されています。

アーロンアンダーソンのペンダント。

こちらはバチカンをつけずに革ひもに通し、シルバーのビーズをセットした少しいつもよりもカジュアルな雰囲気でアーロンと相談しながらデザインしたもの。

作製風景もキャッチ。

一つ一つ丁寧に磨き上げられた作品。少し長めに、これからの季節に大活躍しそうなネックレスです。デザインはハートと星の二種類。ポップなデザインでもアーロンにかかればワイルドな雰囲気に。

 

さらにこちらもオリジナルデザイン。

マネークリップ風にシェイプしたペンダント。トゥファの質感をなるべく残し、アーロンらしさが出ていて存在感大に仕上がりました。

どんなスタイルを作っても作家の性格が作品に現れるなぁとおもう今日この頃。丁寧な仕上げで確実な作品を作り上げてくれます。

アーロンアンダーソンの作品はこちらから

14金のジュエリー

今日のランチ。

アーティストとご飯に行くことは最近なんだかめっきり減ってしまったのですが、久々に豪華な面々が集まりランチしました。

スティーブアルビソ ,アーロンアンダーソン,ロンパーカー 

一人だと写真結構取ってくれるのですが、集まるとみんな恥ずかし気でした。実はこの夏、ニューメキシコ州ギャラップで初めてのアートショーが開催される予定で、その打ち合わせ。アーティスト発信の初めてのアートショー。アーティストが自ら声を掛け合って始まったこの企画、8月10日~12日に開催される予定でトレーダーの私たちとしてもぜひぜひ成功してほしいと協力中です。

この三人プラス、サンシャインリーブスアレックスサンチェスダリルビゲイトミージャクソンなどさらに豪華なアーティストたちがそれぞれコンチョを作成中で、それを全部一本のコンチョベルトにし、抽選券を発行して購入、当たったらこのコンチョベルトがいただける!一体総額おいくらのコンチョベルトになるんでしょうか。。。一部出来上がっているコンチョを見せてもらってますがすごいですよ。

その時期はギャラップセレモニアルというロデオや花火、ダンスなどのイベントも行われています。夏休みの旅行を兼ねて、グランドキャニオンなどアメリカ南西部にお越しの方はぜひ!

さて、その豪華に負けない、この「華奢な高価さ」のある財産になるジュエリー。

By Steve Arviso

総14金×ハイグレードターコイズのペンダント(14金チェーンとセット)

こちらはキャンデラリア。そして下はキャリコレイク。

金を使ったインディアンジュエリー、記念のジュエリーやコレクションにお探しの方が最近とても増えています。

カスタムのご相談もよく受けるのですが、使える地金がとても限られているうえ、金を扱えて信用できる確実なアーティストはとてもわずかです。

シルバーのジュエリーのように簡単にはいかないんですよね。このペンダントもオーダー段階からものすごく苦労した!でも出来上がりを見ると、その手間を超える本当に素晴らしいものが出来ました。

この石の大きさ、そしてシンプルなゴールドの細工。

ダイヤモンドの代わりに、ロレックスの代わりに、価値のあるインディアンジュエリーを。

ジェリーワドゴ、受賞アーティスト

ハードミュージアムショーが終わり、少し落ち着いて天気も暖かく春を感じるニューメキシコ。

ハードミュージアムショーでは皆さん忙しそうでしたが、相変わらず写真を撮るのをすっかり忘れて、アーニーリスターがジュエリーのレクチャーしているところを一枚。市の観光強化チームの人たちを、ぜひともとアーニーに紹介したら、あまりジュエリーを知らない彼女たちにも「自分たちはただの装飾品を作っているのではなく、伝統工芸をつないでいる」と力説していただきました。

受賞作品はやはりコンテンポラリーの作品が多かったのですが、ひときわうれしかったのはアパッチ族のJerry Whadogo氏のシルバーの壺が1位を受賞したことです。ホピ族で育ったジェリーはGerald Lomaventemaの父で、彼の紹介でジュエリーの取引を始めたのですが、作りやデザインがとてもセンスがあるしインレイもオーバーレイも石のセットもうまいのにとても驚かされました。

こういう作品を作る作家さんです。

ジェラルドみたいに有名じゃないから・・・と笑うジェリーに、このスタイルは絶対好きな人がいるからもっと知名度を上げるためにショーに出たりした方がいいなど色々世間話をしたのがちょうど半年前。

そして今回のショーの受賞。初日の朝にすぐ売れたというその壺は写真を撮ることもできませんでしたが、背中を押してくれたからエントリーして受賞できたと喜んでいる姿を見たら、なんだかとても感動してしまいました!

自分たちが作品を買うことは簡単ですが、才能がある作家さんを推していくのは実は結構難しい。とてもうれしい一日でした。

肝心のショーはというと、例年よりも人が多かったような、コンテンポラリーよりも、石が良くてしっかりした作りの作品への再認識が始まっているような感じがしました。

「インディアンジュエリーは装飾品として買うのではなく、芸術作品として買う」というアーニーの言葉をもう一度かみしめ、同じものには二度と出会えないと思いながら感謝して買い付けをしたいと今一度思ったのでした。

 

ジェニファーのリング

暖かくなったと思ったら今日はまた雪!風邪が治りませんね!

このエアボーンという怪しいビタミン剤、風邪をひきそうだなと思ったらとりあえず飲むのですが、悪化しない(ような気がする)&早く治る(ような気がする)のです。葛根湯みたいな感じ?そういえばアーロンアンダーソンもおススメしていたのでご紹介しておきます。

さて、久々のジェニファーカーティスのリング入荷、こちらのゲージ厚のタイプが入りました。

いぶされる前はこんな感じでしたよ。

細かいやすりがけが作品が一目で「あ!ジェニファー!」と思うところなのですが、そのあと最後の仕上げの磨きで丸みを帯びる前だとこんなにも印象が違うんだと思いました。

何年か前のジェニファーの写真も発見!

今週末は年に2回の大きなショーの一つ、ハードミュージアムショーです。ネットやソーシャルメディアの普及でマーケットもどんどん変わってきていますが、やはり目で見て重さを感じてその価値を見極めるというのはインディアンジュエリーの買い付けにとってとても大切なことです。通常の仕入れでは見ることができない大物を拝んできます!

 

確かな仕事、ハーマンスミス

アメリカンな食生活が続いているからか、ここのところ風邪ばっかりひいてます。生活を改めなければ・・・と思いながらも外食でのカロリーの誘惑にはどうしても負けてしまう。あー他人が作ったおいしい普通の日本食が食べたい!

アメリカの食事もそうですが、毎日見ているとどうしてもそのすごさを当たり前だと思ってしまう、そんなインディアンジュエリー。

ハーマンスミスはなんというか、その代表格の一人な感じです。さらっと毎日色んな作品を持ってくるのですが、改めて見るとそのすべてにムラというものがなく、すべてが確実な仕上がり。

バンプアウトを裏から見たところがまたクリーンなのです。

作家によっては、色々な道具をそろえ色々な方法で作る作家もいますが、ハーマンスミスは真逆。自分が持っている最低限の道具で作る。(本人としては最低限という意思はないのかもしれません。)

ライフスタイルも狩りが大好きで奥さんの記念日には必ず何かをプレゼントする、そんな人です。

訃報 Steven J Begay

昨日、スティーブンJビゲイ氏が永眠されました。

ヘビーゲージなオーバーレイの作品、それまでのインディアンジュエリーという世界を超えた、卓越した新しいインディアンジュエリーの世界を開いてくれたアーティスト。日本とインディアンジュエリーのつながりを作ってくれた、老舗ともいえる作家さんです。

 

ご冥福をお祈りいたします。

伝統の継承

まだ寒い日が続いているニューメキシコ。相変わらず泥んこのリザベーションロードにハマり、抜けられなくなっている車が多数です。

さて、こちらはホピ族ジェイソンタカラ氏の息子、ジェイソンタカラ。ややこしい!

父ジェイソンタカラは名前にSr.(シニア)がついていて、息子ジェイソンタカラにはJr.(ジュニア)がついていますので同じ名前ではないのです。アメリカではよくあるこのシステム。シニア、ジュニア、サードⅢなんてつくときもあります。来客があったときとか呼び名が同じで面倒じゃないのだろうか・・・なんて考えちゃいます。

ちなみに私たちは、シニアの父の方はジェイソンタカラ、息子の方はジェイソンジュニアと呼んでいます。

今まであまりジュエリーには興味を示さなかったというジェイソンジュニア、チェーンを作るのは好きでよく手伝っていたそうです。そこから、カッティングも始めて少しずつオーバーレイも作っています。

カッティングの細かさ、正確さで知られる父ジェイソンタカラの名前があるので、買う方もやはりつい比べてしまいます。ハードルがすでにかなり上がってますよね。

伝統の継承は難しい、と思う瞬間です。それでもこれを誰かが続けていかないとこのスタイルはだれにも継承されることなく、父ジェイソンタカラが作るのをやめてしまったらそこがピリオドになってしまう。

BoReeves、John Michael Lister,などマライカで世代を通して取引できることは、誰かが継承しているということ、作り手の年齢が上がっていき、ビジネスも難しいこの景気の中では子供世代が継承して作り続けているのはほんの一握り。とても大事なことだと思います。

作家として技術を上げていくのと同時に、デザイン力を身につけさせているという父ジェイソン。こちらは父ジェイソンのデッサンとともに仕上げられたペンダント。こういう父を持った息子というのは、よっぽどの精神力が必要なんだろうなぁと思った一日でした。

 

ランディババの新作

トゥファキャストで鋳造された銀の塊を、パウディングにして成型していくランディババの作品。毎回根掘り葉掘り聞いてしまうのですが、人柄や文化の背景がありとても興味深い話をしてくれます。

このバングル、エッジの部分が丸くへこんでるのが分かりますでしょうか?ハンマーでひたすらたたきながら銀の形を変えていく、そのパウンディングがされている証拠です。パウンディング後にエッジのやすりをかけたりすることもありますので、全部が全部あるわけではないのですが、こうやって力強く作り出されたものたちです。

↓この下のバングルのエッジ部分もパウンディングでサイズダウンしていったことがよくわかります。

スタンプを自ら作り、古いスタイルを継承していく。

実は1980年代からシルバーワークを始めたというランディババ。白人がインディアンジュエリーを作るというのは、当時は今よりもさらに風当りが強く、特にオールドスタイルを作るランディはトレーディングポストで何回も自分が作ったものだと信じてもらえなかったと言います。

時代を感じられる作品は、時に自分の刻印を消され、オールドポーンの本当に古い商品だと偽って何倍もの価格で売るトレーダーもいたそうです。そのため当時はどんなに削ったり磨いたりしても落とせないようになるべく深い刻印をつけていたといいます。

ネイティブアメリカンが受け継いでいる作品を白人である自分たちが作る、だからこそより研究しているしより精魂を込めて作っている。

ただ真似して作っているのではなく、どの温度で、どういう製法でやるとどういう結果が出るか、古いスタンプを作るにはどうするか、古い質感はどうやったら出せるのか、常に考えている、そういう姿勢がジュエリーにも表れています。


ランディの右腕であるジョー、ランディババジェシー

これからどうなる、アメリカ?

今朝、トランプ大統領が就任しましたね。

早速TPPからの離脱!今後一体どうなっていくんでしょうか?

そんな今日も雪が降り続いています。朝は道が凍結。ハイウェイを走る目の前でツルツル―っと中央に滑っていく車を目撃して急ブレーキで私もちょっと滑ったという心臓に悪い朝でした!これもトランプ大統領の力か!?なんて思いながら、何事もなく感謝です。(きっとSMAPを聞いていたからです。)

リザベーションの中は舗装道路がないところが多く、雪や雨が降ると道が泥に覆われ町に抜け出すのも一苦労。ということで今日来るはずだった何人かのアーティストたち、来週でいい!?と電話がありました。特にホピからの道は雪が降ると大変!

というわけで今日はオーダーの準備がはかどりました!

今日受け取りだった予定のルーションコインバ

きっちりした仕事で安定感のある作品たちです。

日本も大雪などかなり寒いようですね。こちらでも風邪が流行ってます!皆様お気をつけて。

Snow Day

雪が降り、霧が出て美しい朝!

まだまだ雪が降っています。今年は去年に比べ、雪が多い気がします。例年水不足に悩まされているので、大雪は不便ですがありがたいと思うことにしてます!

アーニーリスターの、渾身の作品が入荷。

「デンドリチックビズビー」と言われる、シダ状のマトリックスが入った最高級のビズビーをセットしています。

実はこの作品、アーニーが完成させる手前まで石つきではなく、プレーンのデザインでした。作り上げてみたら、なんか違う!と思ったようで、急きょこれに合う石を探してほしいと言われたのです。ビズビーコレクションの中でも大事に大事にとっておいたデンドリチックビズビー、アーニーリスターが見るなり、「これ!」と即決でした。

その場にたまたま居合わせたダリルビゲイ、石にはかなり詳しいアーティストです。石を見て、デンドリチックビズビー!すごい、初めて見た!と大興奮しておりました。

そんな背景のある作品。サイドのバンプアウトもいつものアーニーリスターの作品とは一味違い、シンプルにまとめられています。

今回の入荷は、すべてコインシルバーです。