お国変われば。

本日は私達駐在員の仕事の一部をちょこっと紹介します。
マライカでもだいぶ扱うアーティストが増えてきましたが、ほとんどは事務所で直接やり取りしてオーダーしております。
現地ではトレーディングポストなどでアーティストのものは買えますが、より日本人の好みに合うものを、また顔のみえる商品を扱いたいという思いからです。
アーティストとは、一年中あちこちで開催されるショーなどをきっかけに、または他のアーティストの紹介で知り合う事が多々です。
本日は日本でもお馴染み、Sunshine Reeves,Gary Reevesの兄弟にあたるDonovan Cadmanが事務所に来てくれたので、その商談風景をご紹介します。(彼もまたSunshineの紹介で知り合いました。)

このように、石を元にそれにあったデザインを起こし、アーティストと一緒に最終的なデザインを固めていきます。
『日本ではこういう方が好まれるんだよ。』と言ったり、
逆に『最近こういうスタンプに凝ってるんだよね』と、アイディアをもらったりします。
お互いに意見を出し合ってデザインを決めるこの時間は、緊張もしますがとても有意義な時間です。
そして、何気ない会話から、インディアンの風習を聞いたりと勉強になります。
今日はふとした事から“へび”の話になりました。
部族によって、または同じ部族でもリザベーションによって解釈は違いますので、これはあくまで一説として受け取ってください。
アジアでは邪気を食べてくれるものとして親しまれている“へび”ですが、ナバホにとって“EVEL”つまり邪悪な存在だというのです。
ある人は車のタイヤにへびが巻き付いていたらので、それ以降その車には乗らなくなったのだとか…。
また、ふくろうも日本では“ふ・くろう(不苦労)”として縁起を担いでコレクションをする人もいますが、ナバホでは不幸を知らせる鳥なんだとか!ちょっと驚きの話ですね。
こうした話は、ドノバンの親世代まで強く信じられていたようですが、時代が流れるにつれて今では迷信になっているようです。
ですが、いまでも信仰心の強いインディアンもおり、私達が気軽にナバホ語で挨拶をする事をも嫌う人もいます。そして、部外者に口外されないシークレットがいっぱいあります。
時代が流れても、それぞれがインディアンとしてのアイディンティティーを持っており、簡単には踏み込めない領域があります。