トミージャクソン×ビズビー!!!

お待たせいたしました。
トミージャクソンの新作がついに入荷しました。

しかも使用されている石は入手困難、人気高騰中のビズビーになります。
ナバホ族のアーティストの中でも名匠と言われるだけあって、とても丁寧なスタンプワークが施されています。
トミージャクソンは元は小学校の先生をしていたそうです。
先生をする傍らシルバースミスとしても実績を積んでいた訳です。ショーでの数々の受賞暦もあり、今年のハードミュージアムでも彼のブースは白人の方を始め、とても賑わっていました。
彼の両親も名の知れたシルバースミスであり、また叔父にはダンジャクソンを持つというなんともサラブレットな家系に育ちました。彼にジュエリー製作を教えたのは彼の父だと言います。
人気に押されて、ここ数年は先生の職を辞め、ジュエリー製作に専念している様です。
彼は非常に情熱的なシルバースミスであり、石のショーで熱心に石を選んでいる姿も見かけたりします。ハイクオリティーな石を使ったオールドスタイルから、インレイもの、オーバーレイものとその幅にも驚かされます。
今回はトミージャクソンに焦点をおきましたが、使われているビズビーも透明度のあるハイクオリティな物です。
最近馴染みの石屋さんにビズビーが入ったとの連絡をもらい見にいきました。
残念ながら、買うに至らないクオリティでした。そしてそれでも驚く価格で市場では売買されているという事実にびっくりしました。
そうなんです、今本当にビズビーは手に入りません。どうぞお見逃しなく!!

Hopiショーに行ってきました。

先週末、フラッグスタッフで行われたショーに行っていました。
フラッグスタッフは針葉樹林が生い茂り、夏でも涼しく、日本で言うところの軽井沢のような気候の小さな街です。ショーが行われたミュージアムもそんな静かな森の中に位置します。

もともとこのミュージアムにはインディアンの歴史が展示されており、館内には発掘されたポタリー(壺)やトレーディングポストではなかなか見られない非常に状態のよいアンティークのジュエリーが並んでおり、私達にとってとても勉強になる内容でした。
今回はホピのトライブに焦点を当てたショーであり、ジュエリーは勿論の事、目を見張るようなカチナドールや絵画を見ることもできました。
これはサンタフェのショーを幾つも総なめにしたカチナドールです。

会場では顔なじみのジェラルド・ラマベンテマメルレ・ナモキスティーブ・ラランスに合う事ができました。彼らのブースからも、このショーへの気合いが感じとれました。
今回のショーで新らた出会いもあり、今後に期待できそうです。
彼らの作品は追って続々入荷しますので、お楽しみに☆
マライカではネットでもお店でも豊富なホピのジュエリーをご覧頂けます。是非お試しください!

インディアンの食生活2!

先日スティーブアルビソの夕食に招かれ、エルクをご馳走になりました。
エルクはシカ科の動物で、牛ぐらいの大きさの、トナカイの様な立派な角をもつ動物です。

ニューメキシコでは少し山に入ると、野性のエルクと遭遇する事ができます。
ほか、ウサギやプレーリードック、シカなども見れます。
一番驚いたのが、ここニューメキシコの隣の州アリゾナにアルパカがいた事です。

アリゾナは乾いたニューメキシコと違って川もあり緑も多いせいでしょうか?
さて、肝心のエルクのお味はというと…
『昔食べたようなこの味…クジラの肉の味がする!』
そうなんです、食感といい、赤身の魚の様な感じなのです。
エルクはそんなに一般的な肉ではなく、インディアンにとっても特別な肉なのです。ここ以外ではコロナド州のドランゴでも頂けるそうです。
その他、インディアンはエルクの毛皮をホーガンに敷いたりします。
キャストのジュエリーでお馴染みアイラ・カスターは自分のジュエリーとトレードし、手に入れた自慢のエルクの毛皮を見せてくれました。

真冬でもダウンいらずの暖かさなんだとか!
もともと狩猟をしていたナバホ族、今となっては過去の話ですが、今も生活の中に動物との繋がりを感じる事ができます。

新鋭アーティスト、Ivan Howard!!

まずはこちらをご覧ください。

百聞一見に如かず!と、言います様にいろいろ書くよりも、まずはご覧頂いた方がいいかと思いまして。
こちらはナバホ族の新鋭アーティストIvan Howardの作品になります。
アイバン・ハワードの作品の素晴らしい所は全てが手作りであるところです。
このドロップ(石の周囲にあるまるい飾り)から、使用するスタンプに至るまで全てハンドメイドで行われているのです。
それは気の遠くなる作業ですが、その一つ一つに彼のジュエリーへの熱意が伝わってきます。
そしてもう一つの魅力はオールドスタイルとコンテンポラリーを掛け合わせたスタイルにあります。
男性的なシンプルなジュエリーも作りますが、男女共に身につけて頂ける華やかなスタンプをあしらったジュエリーも作ります。
いづれも普段使いして頂けるジュエリーです。


ジュエラーとして活躍する傍ら、普段は他の仕事もしている為、とても多忙ですが、今年は春に行われたHeard Museumのビッグショーにも参加しました。
このショーは誰でもブース代を払えば出展出来るという訳ではなく、半年前から行われる審査を通ったアーティストのみの参加になります。数多くあるインディアンジュエリーのショーの中でも最高峰な訳です。
1個ずつ丁寧に仕上げるので彼のジュエリーは時間がかかります。その為まだそんなにあちこち出回っていませんが、これから伸びる事間違いなしのオススメアーティストです。

ナバホ族の話。

本格的な夏に突入したニューメキシコ。
本日はナバホ族についてのお話。
 ナバホ族は母系社会で、昔から女性がラグを織り放牧をして家庭を支えてきました。かつての男性の仕事は、トウモロコシの粉引きと略奪だったそうで、社会的役割が薄かったためアルコール中毒になる男性も多かったとか。
 もちろん現在は企業が進出してきているので、自動車工場など会社で働いたりジュエリーを作ったりして、男性も働いている家庭がほとんどです。
色々なスタイルのジュエリーと手織りで作られるラグが有名です。
侵略者に自分たちの土地を奪われたりする争いの耐えない歴史を生きてきたからか、ナバホ族はどの部族よりもお金を稼ぐということには長けています。依然としてアルコール中毒者の数はナバホ政府の大きな問題ですが、一方商売熱心でよく働く人も多いです。
ナバホ族にはカチナはなく、代わりに「Yei(イェイ)」と呼ばれるカチナのような存在があります。イェイとはナバホ語で「神」という意味です。病気などを取り除くために、冬の間ホーガンでは頻繁にイェイビチェイ(女性の神)セレモニーが行われています。
こちらは、ジュエリーにされたイェイ。

現在はキリスト教信者も増え、伝統的な文化を信じる人とそうでない人に大きく分かれてきていますが、リザベーションではナバホの伝統はまだまだ守り続けられています。
ナバホ族は、独自のナバホ語を話します。
第二次世界大戦の時には真珠湾攻撃の時にナバホ語が暗号として使われ、日本に大きな打撃を与えたそうです。その時に暗号を話していたナバホの人々はコードトーカーとして、今でも人々からたたえられています。
ナバホ語は文字を持たないため、今でもほとんど文字としては使われる事がなく、会話だけで使われる事がほとんどです。
現在はテレビや新聞などほとんどの生活は英語が占めているため、ナバホ語を話さない家庭環境で育つ子供も多く、なんとなくは分かる・・・という程度の人たちも増えてきています。
ナバホは、氏族システムによって成り立っています。日本で言う、家系のようなものでしょうか。20の氏族があり、それぞれナバホ語で名前がついています。
氏族は母方のものを受け継ぐのが慣わしで、同じ氏族は家族なので基本的に結婚できないそうです。
他にも、様々な決まり、タブー、伝統があり、外部に漏らしていけない事もたくさんあり、日本人では立ち入る事のできない、知る事のできない事も多いですが、日本の伝統文化同様、ナバホ族も非常に興味深い文化を継承しています。

リザベーションでみつけたモノ

このところ乾いたニューメキシコの大地でもサボテンの花が見られるようになってきました。

今日はサボテンだけでなく、ここリザベーション(インディアンの居留地)でみられるおもしろいものをご紹介したいと思います。
ニューメキシコからアリゾナにかけていくつものインディアンのリザベーションがいくつもあります。
そしてそこでは、無数のポタリー(壷)の破片をみつける事ができます。

この二つの州は隣同士ですが、風景も土の色も全然違います。なので取れるポタリーの色も様々です。
そもそも、ポタリーはトウモロコシ農業と共に紀元前500年頃より作り始められたと言われています。ブリキの容器が伝わるにつれて、ポタリーはアートの要素を強めたようです。
ポタリーは現在も作り続けられていますが、そこには様々な祈りのモチーフが描かれています。大切な水を溜めるポタリーには雨乞いの祈りが多く描かれていたりします。
インディアンは母なる大地、父なる空といいます。
壷はその母から作った、父を受けるとても尊いものなのです。
今でもインディアン達はリザベーションのポタリーの破片を持ち帰る事をタブーとしています。もし持ち帰ったなら悪い事が降りかかると固く信じています。
無造作に落ちているポタリーをみていると、インディアンの祖先の暮らしを感じることができます。

雨を祈る

ニューメキシコは乾燥地帯で、雨の降らない時期が続きます。
この前雨が降ったのは3ヶ月前かなーなんて時も多々あります。
そんな南西部に住む人々にとって、よく色々なジュエリーのモチーフに使われているように水が本当に重要です。
私達も炎天下にいると、水の大切さを思い知らされます。グランドキャニオンなどの観光地でも、たくさんの水を持っていないとトレッキングを管理する人たちがこれ以上登ってはいけない!と注意したりもするそうです。
ネイティブアメリカンの各部族は、それぞれの信仰で様々なセレモニー(儀式)を行います。成人の儀式だったり、病気を治すためだったり。その中でも通年を通して、各部族のセレモニーは雨を祈って行うものが多いです。
伝統的なセレモニーは外部の人たちには公開されません。
友達や知り合いがいると遠くからだったら見ることが出来ますが、もちろん写真は禁止、カチナやそのセレモニーの様子をデッサンする事も許されていません。写真を撮ったら逮捕される事もあります。
写真にとっていいのは、観光者向けのダンス。

こちらはズニ族のバッファローダンサーたちです。
ホピやズニの雨を祈る神聖なセレモニーでは、カチナがやってきて、一晩中ダンスを踊ったり、大きなセレモニーになると1週間以上毎晩ある一定の場所で踊ったり、そんな光景を目にします。
以前、4年に一回しか行われないという神聖なズニのセレモニーを見ることが出来ました。
その後、ズニの村には本当に雨が降ったんですね。本当に炎天下の中踊り続けて、神の恵みがあったのだと実感されられました。
こちら、右奥のほうにズニの村があります。
急に雨雲が覆いかぶさり、雨が降ってきました。

だからこそ人々は祈り、踊り、歌い続けます。
今年は例年になく5月に雨が多く、人々は本当に喜んでいました。
そんな人々を見て作物を育ててくれ、私達をうるおわせてくれる水、その大切さをネイティブアメリカンの人々は身をもって感じています。

ターコイズ鉱山

6月にしては異常に寒く、朝方はまだ暖房に頼っているニューメキシコです。
本日は、ターコイズの鉱山についてご紹介。

ターコイズは、こんな何にもない岩山に眠っています。
ホントに一見ターコイズが取れるなんて思いませんが、この下に数々の鉱脈が眠っているんですね・・・。写真はネバダ州ロイストン鉱山です。
たまたま歩いていたらキレイなターコイズが落ちていて、ちょっと掘ってみたら素晴らしい鉱脈を見つけた、なんてランダーブルーの話も有名ですが、本当に広大な大地からその鉱脈を見つけるのは至難の業です。
未だに眠っている鉱山もたくさんあるのかもしれません。
ロイストン鉱山は一つの家族によって今でも採掘作業が行われ、まだ美しいターコイズが採掘され続けています。鉱山は非常に広く鉱脈もたくさんあるため、手作業で掘っていくと非常に効率が悪いので、ダイナマイトを地中に埋め、岩盤を砕いてからブルドーザーでターコイズを集める事が多いとか。ダイナマイトで爆発させると、原石がごろごろ出てきます。
こちらはその原石を、ブルドーザーで集めている様子。

その原石をジュエリーにできるサイズにカットし、表面を磨くとこんな感じになりました。

原石は磨く前よりも色味が薄く見えたり、どんなウェブが入っているか分からないので、どこで石をカットするかが職人の技の見せ所。カットの仕方によって、せっかくの美しい部分を切り捨ててしまう事もあります。
一方で以前もご紹介しましたが、このようなターコイズの採掘作業は経費と時間をかけて採掘しても、ハイグレードの石がほんの一握りしか取れなかったりすることもあり、採算に合わないことも多い為、多くの鉱山主が鉱山を手放したり、鉱山を持っていても作業を進めるお金がなかったりして鉱山の作業が進んでいなかったりする現状もあります。
当たると大きい銅やシルバーの鉱山と同じですね。
広大な大地で、長い時間をかけて作られたターコイズ、それをこうやって掘り起こした一粒がジュエリーになったと考えると、本当にすごいです。
そんな一粒一粒、様々な人たちの手が加えられて今マライカまでたどり着いた、素晴らしいターコイズジュエリーたちをぜひこちらからご覧ください。

貴重価値大!!ローンマウンテン入荷!

ここ最近、ビズビーモレンシローンマウンテンと現地でも入手困難になってきたレアターコイズに新入荷が続いております。石好きのお客様、お見逃しなく!
上記の石は現地でもだいぶ見かけなくなってきており、私達駐在員も手に入れる為日々あくせくしております。いろんな石屋さんに頼んでますが、なかなか市場に出回らないらしく、最近ではグレードの低いものでも結構な値段で売られているのをみかけたりします。
今回はその中でも、3大ターコイズとも呼ばれているLone Mountainをオススメしたいと思います。
ローンマウンテンはネバダ州の中南部エメラルダ郡に鉱山があります。
元々、銅を発掘する目的で掘られた鉱山でしたが、そこから美しいターコイズが発見されたのでした。まさに棚からぼたもち!ですね。
ターコイズの価値を左右するポイントでもある硬度がローンマウンテンは非常に硬く、長年ご愛用頂いても変色しないのが大きな特徴です。
鉱山の歴史は1920年から1960年まで盛んに発掘されたと言われています。
現在は細々と取れる程度なので、なかなか鉱山主もコレクションを手放そうとしません。当初鉱山はBLUE JAYの名前で親しまれていました。
今回マライカで入荷したものはいずれも鉱山主から直接仕入れたものになります。
この濃いブルーの地と染み出すような細かいウェブをご覧ください。このような濃いブルーの物はここ最近本当に見なくなりました。

少々高めの石になりますが、色あせる事なく輝きを保ちますので、一生の財産になります。
希少価値No,1のランダーブルーに次ぐローンマウンテンは現在も高騰し続けています、手に入れるなら今です!

祭りの季節到来!

 夏になるとニューメキシコでは様々なセレモ二―が行われます。
部族だけのシークレットなものから、観光客向けのものまであり、取引先のジュエラー達も準備に大忙しのようです。先日会ったホピのジェラルドもセレモニーの為、ここ一週間準備に追われていると言っていました。
 このところギャラップのダウンタウンでも連日セレモニーが行われています。広場では日替わり色んな部族のダンスを見ることができます。だいたい夜七時くらいから始まるのですが、ここのところのギャラップの日没は八時半位なのでたっぷり明るいうちに楽しめます。
 私達が見に行った日はちょうどズニ族のダンスの日でした。伝統的な音楽にあわせてカチナに扮した男の人と民族衣装をまとった女の人がペアで踊っていました。言葉はズニ語なので直接は分かりませんでしたが、聞くところによると雨乞いのダンスだそうです。

 手に持っているのはインディアンにとって特別な意味を持つイーグル(一説によると神の使いとされている)と神に捧げるトウモロコシだそうです。
演奏をする人達も民族衣装をまとっており、とても雰囲気があります。

 今回のようなイベントは一般公開用のダンスであり、会場の雰囲気もラフです。土曜日など観客の多い時には、インディアンにとって主食でもある“フライブレッド”を食べたりもできます。また、撮影も可能なので、観光に来た際にはオススメです!
 ちなみに、こういった情報は地元のカフェや施設でこのような地方紙などで情報を手に入れる事ができます。

 私達駐在員もこの夏いくつのイベントに参加できるか、楽しみにしています。