新しいアーティスト続々増えてます!!!

ここ一週間、ニューメキシコの天気予報はずっと“晴れのちサンダーストーム”です。
湿度は日本に負けるものの、こちらの夏は肌が痛いくらいの強い日差しで、サングラスなしには昼間外を歩けません。ニューメキシコも夏真っ盛りです!
さて、ここのところ新しいアーティストが続々登場しています。
有名どころでいえば、エディソン・サンディースミスジェニファー・カーティスなどなど…
今日はその中でもハーマン・スミスをご紹介したいと思います。
ハーマンスミスの作品の代名詞といえば、やはりこのバタフライでしょう。

バタフライをモチーフにする人は数々いますが、オールドスタイルでスタンプ勝負のものなら、ハーマンのバタフライの右に出る人はいないと思います。
彼はゲージ(シルバーの厚み)にもこだわっていて、自身の力強いスタンプに負けないしっかりとした厚みを持たせています。
バタフライというと女性アーティストが好んで使うモチーフですが、彼のバタフライはただ可愛いだけじゃないところに魅力があると思います。
彼はオールドスタイルからコンテンポラリーなインレイものまで手がけますが、その中でも最もオススメしたいのが、彼のスタンプワークのテクニックです。
彼のスタンプはとても力強く、深く押されていながら、かつ正確です。
そのちょっとしたテクニックの差が仕上がりが大きく左右します。
彼のジュエリーはまだ日本では一般的ではありませんが、一つで主役ははれるジュエリーだと思います。
そんなハーマンの素顔はというと…
家族でアウトドアをするのが好きなようで、よくハンティングにいく話を聞きます。
愛妻家でもあり、フルーツたっぷりのケーキを奥さんにサプライズでプレゼントしたりと、優しい一面も垣間見れます。
マライカでは今後もハーマン・スミスのメンズもの含め、色んなアイテムを入荷します。
乞うご期待ください!

岩に残された神話

先日ホピ村を訪ねました。
ホピ村は3つのメサと呼ばれるテーブル状の台地で分かれており、それぞれのメサは集落になっています。ホピ村は今でもそんなに近代化されておらず、お店も数える程しかありません。
村人達は日用品などの用を足す為、近くの街に出る必要があります。
もちろん、チェーン店の看板なんかもなく、乾いた台地と土色の家々をみていると、時間の流れをゆっくりと感じます。ホピの空気は非常にドライで、風によって枯れた木の枝が西部劇のように丸まって道を転がっています。
今回私達は、数件のトレーディングポストがあるセカンドメサを訪れました。
途中、観光客も休憩できるカルチャーセンタでジェラルド・ラバベンテマと待ち合わせをしました。
カルチャーセンターでは伝統的なシチューなどインディアンフードが頂けます。
同じフライブレッドでも、ホピのものは柔らかく、かすかに甘いのが特徴です。
ランチをした後、ジェラルドの計らいで“デワパーク”に行く事ができました。
ここは国立公園というわけではありませんが、はっきりとしたペトログリフの残る公園です。
ホピの人達はこの場所をとても大事にしており、道路に行き先案内もなければ、観光客はホピの人のガイドがなければ行ってはいけない場所になっています。
壁には無数のペトログリフが残っていました。ここデワパークならではの、ホピらしい“ホピの神話”に出てくるモチーフがみれたりします。
本来こげ茶色の岩壁らしいのですが、すっかり風化してほとんどが変色して薄くなってしまっていました。しかし、今でもこんなにはっきりと確認できます。

南西部では無数の国立公園があり、そこでペトログリフを見ることができます。しかし、柵っで保護されており、こんなにに間近でみるのは始めてです。
紙や筆を持たない古代のインディアン達が残した物語を、今もこうして触れる事ができるという事にとても感心しました。
そしてジュエリーやカチナによって表された物語が単なる作り話ではなく、代々受け継がれた神話なんだと感じました。

夏だ!祭りだ!ロデオだ!

ここニューメキシコにも夏のイベントが続々と開催されています。
ダウンダウンでは毎日のように2時間程の公開用のセレモニーが行われたり、一週間通してロデオ大会が開催されています。
今回はそのロデオの紹介です。
ロデオは北アメリカ発祥の家畜、主に牛や馬を使った伝統的なスポーツになります。

その種類は実に幅広く、
・暴れる雄牛や馬に乗ってタイムを競うライディング
・馬をどれだけ早く正確に走らせるかを競うレーシング
・乗馬しながら牛をロープ捕まえるローピング
などなど様々です。
今回私達をロデオのイベントに連れて行ってくれた、スティーブ・アルビソもローピングを趣味で行っています。
彼の練習してるローピングは二人一組で乗馬しながら縄で牛の角と脚を捕まえるというものです。
いつか甥っ子と組んで大会に出るのが夢なんだと、嬉しそうに語ってくれました。
もともと狩猟をしていたナバホの人達と馬や牛はとても繋がりの強く、規模は小さくなったものの、今もなお、各家庭で飼っています。
それぞれ、ウチの馬はここがいいんだ!と遊びに行くと馬自慢が始まります。
カーボーイスタイルはここニューメキシコでは結構ポピュラーであり、若者たちはすっかり流行りを追いかけたファッションをしていますが、おじさん達の中ではまだまだ主流です。会場にはちびっこカーボーイもいて、本当に可愛かったです。
早い子だと5つくらいからローピングを習い始めるそうです。街にはロデオを習える所もあるそうです。
イベントではそのちびっ子カーボーイの見せ場もあり、ローピングをする子もいれば、牛ならぬ羊に乗ったりする子もいます。
大人のマネ事のようで観ているこちらは可愛く笑ってしまいますが、本人達は至って真剣、終わりの挨拶も一丁前です。

インディアンも大好き、ロデオはここニューメキシコならではのスポーツだと思います。
そしてこのような老若男女問わず、家族で楽しめる娯楽というのが素敵だと思います。日本ではだいぶ少なくなりましたが、インディアンの家庭では今もこうした家族ぐるみの行事がいろいろとあり、なんだかんだ団らんの時間が多いです。

ついに披露!Derrick Gordon

ここニューメキシコの住宅街には幾つもの教会があります。
学校よりも多いのでは?という程、あちこちに教会があり、日曜日になると訪れたカトリックの駐車で道は混み合ってます。
ナバホ族の人々の中にもカトリックは実に多く、ナバホの伝統を大切にしながらも宗教はべつなんですね。考えてみると、ホピズニでは『自分はカトリックだ』という話は聞きません。
ビジネスの考え方然り、宗教然り、ナバホ族は開放的な気がします。
さて、今回はゴスペルが趣味のデリックゴードンの紹介です。

ついに彼をクローズアップできる日がきました。
早くにご紹介したいアーティストでしたが、なにぶん1個ずつ丁寧に時間をかけて作る為、なかなか商品が揃わなかったのです。
彼はシルバースミスの中でもアーティスト色が強く、石1個ずつに対して沸いてきたイメージを形にします。なので一つとしてデザインが被りません。
ジュエリー製作を叔父のデルバート・ゴードンから習った為、似た雰囲気はありますが、比べて見ると、若いせいか何処となくデリックの方が大胆なデザインが多い気がします。

彼のジュエリーは平面だけではなく、三次元でイメージされています。なのでコンチョのレイヤーも楽しみの一つです。

こんなブレスレットの横顔はというと…

美人さんですねー!!
ここニューメキシコのトレーディングポストではスタンプワークの巨匠ゲイリーリーブスと並ぶ程のコーナーが設けられています。
彼自身も作品に絶対の自信を持っており、自ら商品を売り込んでくる事はありません。
私達が歓声をあげたのに大して笑顔になるくらいです。
そんなデリック自身の人物像はというと、とても家族が仲良く、小さなお子さんと奥さんを連れてシルバーサプライ(材料屋さん)に石を選びにいったりする姿を見かけます。
寡黙で温かい雰囲気のデリックに対して奥さんは陽気です。
デリックの後ろに隠れてこちらを伺うお子さんを見ているとこちらまでほんわかしてきます。
デリック・ゴードンの作品、他とは一線を引いた匠の技が光ります。
どうぞご覧ください!!

ジェーソン・タカラのマジック!

このところ、ニューメキシコでは雷雨の日が続いています。
晴れていたかと思えば、突然もくもくと雨雲が発生し大粒の雨をもたらします。
そしてそんな雷雨が去った後には、空に虹が架かかります。
たぶん日本でも虹は架かるのでしょうが、地平線の見渡せるこちらの方が見つけやすいのでしょう。
さてさて、今回は言わずと知れたホピの巨匠ジェーソンタカラの新作が登場です!!

今回のこのブレスレットは彼自身も初の試みになる、3WAYブレスレットになります。
ジェーソン自体、長年温めていたアイディアだったようで、持ってきてくれた日も手品を見せるかのように嬉しそうに披露してくれました。
そんなスマイルのジェーソン・タカラがこちら。

そうなんです、このブレスレット“ただ者”じゃないんです!!
①まず、この水の少女のトップをつけた状態の豪華バージョンブレスレット
②そして、水の少女をはずした状態のシンプルなブレスレット(とは言ってもかなり幅広で迫力ありますが!)
③おまけに、この水の少女だけでペンダントになるんです!!!
どの状態もちゃんと成立してるのが凄いところ。
私達はこのブレスレットを手に入れるため幾度となくジェーソンタカラにコンタクトをとってきました。
そしてやっと手にいれたのがこちらのブレスレットになります。
ジェーソンファンの方は日本でも数多くいますが、こちらのタイプを持っている人はいないのではないでしょうか。
ジュエリーとしてもコレクションとしても価値ある一品になります。
ちなみにこの『水の少女』とは…
ホピの女性が雨乞いの儀式をする際の装いを表しているそうです。
なのでwater girlつまりは水の少女な訳です。
カチナじゃないのがまたレアですね。
使われている石はモレンシになります。
こちらのブレスレット、作りがおもしろいだけに是非実物をお手にとって見て頂く事をオススメします。
マライカでは全店にて取り寄せ可能です。お気軽にどうぞ!<

イェイ!クレイトン・トムの入荷☆

先日7月4日はアメリカの独立記念日でした。
インディアン達も含め、ニューメキシコの人々はなにやらお祭り気分で楽しそうでした。
あちこちの家庭でアメリカの国旗が飾ってあり、それぞれ親しい友人や家族集まって、庭先でバーベキューをしたりと微笑ましい光景を見かけました。
夜9時くらいになると四方八方で花火が上がり、しかもそれが夜中まで打ち上げられ続けました。日本を離れ、夏の風物詩をあきらめていましたが、思わぬ花火に私達駐在員も心を躍らせました。
ちなみに、ここニューメキシコでも“スイカ”はポピュラーであり、よく見るとカチナドールがスイカを持っていたりします。
さて、今回は「Yei(イェイ)」のモチーフでお馴染み、ナバホのインレイの達人クレイトン・トムの紹介です。

この四角い顔のモチーフがイェイです。
イェイは先のブログでも紹介しましたが、ナバホ族にとってはカチナの様な神聖なものです。
このイェイを使ったジュエリーが彼の代表作になります。
彼の作品は白人の方を中心に絶大な人気があります。
その神業ともいえる細やかなインレイ技法は圧巻です。
こちらではゴールドをシルバーの代わりにあしらった、もはや宝石ともいえるハイグレードなジュエリーをジュエリー屋さんでみかける事もあります。
しっかりとした迫力と細部まで丁寧にはめられた石は一見の価値有です。
彼自身もジュエリーをもってくる時は一個ずつ丁寧にティッシュに包んで大事そうに持ってきます。
そんな彼自身はどんな人かというと…
長髪を後ろで一本に縛り、ロックバンドのTシャツをきた恰幅のいいおじさんという感じです。見た目は結構ファンキーな感じですが、ジュエリー作りに対しては確固たる誇りとプロ意識を感じます。
彼のジュエリーは男性から、ミセスに至るまで、幅広い層の方に楽しんで頂けるかと思います。一点でも豪華なクレイトン・トムのジュエリー、他にも多数入荷しております。是非ご覧ください

トミージャクソン×ビズビー!!!

お待たせいたしました。
トミージャクソンの新作がついに入荷しました。

しかも使用されている石は入手困難、人気高騰中のビズビーになります。
ナバホ族のアーティストの中でも名匠と言われるだけあって、とても丁寧なスタンプワークが施されています。
トミージャクソンは元は小学校の先生をしていたそうです。
先生をする傍らシルバースミスとしても実績を積んでいた訳です。ショーでの数々の受賞暦もあり、今年のハードミュージアムでも彼のブースは白人の方を始め、とても賑わっていました。
彼の両親も名の知れたシルバースミスであり、また叔父にはダンジャクソンを持つというなんともサラブレットな家系に育ちました。彼にジュエリー製作を教えたのは彼の父だと言います。
人気に押されて、ここ数年は先生の職を辞め、ジュエリー製作に専念している様です。
彼は非常に情熱的なシルバースミスであり、石のショーで熱心に石を選んでいる姿も見かけたりします。ハイクオリティーな石を使ったオールドスタイルから、インレイもの、オーバーレイものとその幅にも驚かされます。
今回はトミージャクソンに焦点をおきましたが、使われているビズビーも透明度のあるハイクオリティな物です。
最近馴染みの石屋さんにビズビーが入ったとの連絡をもらい見にいきました。
残念ながら、買うに至らないクオリティでした。そしてそれでも驚く価格で市場では売買されているという事実にびっくりしました。
そうなんです、今本当にビズビーは手に入りません。どうぞお見逃しなく!!

Hopiショーに行ってきました。

先週末、フラッグスタッフで行われたショーに行っていました。
フラッグスタッフは針葉樹林が生い茂り、夏でも涼しく、日本で言うところの軽井沢のような気候の小さな街です。ショーが行われたミュージアムもそんな静かな森の中に位置します。

もともとこのミュージアムにはインディアンの歴史が展示されており、館内には発掘されたポタリー(壺)やトレーディングポストではなかなか見られない非常に状態のよいアンティークのジュエリーが並んでおり、私達にとってとても勉強になる内容でした。
今回はホピのトライブに焦点を当てたショーであり、ジュエリーは勿論の事、目を見張るようなカチナドールや絵画を見ることもできました。
これはサンタフェのショーを幾つも総なめにしたカチナドールです。

会場では顔なじみのジェラルド・ラマベンテマメルレ・ナモキスティーブ・ラランスに合う事ができました。彼らのブースからも、このショーへの気合いが感じとれました。
今回のショーで新らた出会いもあり、今後に期待できそうです。
彼らの作品は追って続々入荷しますので、お楽しみに☆
マライカではネットでもお店でも豊富なホピのジュエリーをご覧頂けます。是非お試しください!

インディアンの食生活2!

先日スティーブアルビソの夕食に招かれ、エルクをご馳走になりました。
エルクはシカ科の動物で、牛ぐらいの大きさの、トナカイの様な立派な角をもつ動物です。

ニューメキシコでは少し山に入ると、野性のエルクと遭遇する事ができます。
ほか、ウサギやプレーリードック、シカなども見れます。
一番驚いたのが、ここニューメキシコの隣の州アリゾナにアルパカがいた事です。

アリゾナは乾いたニューメキシコと違って川もあり緑も多いせいでしょうか?
さて、肝心のエルクのお味はというと…
『昔食べたようなこの味…クジラの肉の味がする!』
そうなんです、食感といい、赤身の魚の様な感じなのです。
エルクはそんなに一般的な肉ではなく、インディアンにとっても特別な肉なのです。ここ以外ではコロナド州のドランゴでも頂けるそうです。
その他、インディアンはエルクの毛皮をホーガンに敷いたりします。
キャストのジュエリーでお馴染みアイラ・カスターは自分のジュエリーとトレードし、手に入れた自慢のエルクの毛皮を見せてくれました。

真冬でもダウンいらずの暖かさなんだとか!
もともと狩猟をしていたナバホ族、今となっては過去の話ですが、今も生活の中に動物との繋がりを感じる事ができます。

新鋭アーティスト、Ivan Howard!!

まずはこちらをご覧ください。

百聞一見に如かず!と、言います様にいろいろ書くよりも、まずはご覧頂いた方がいいかと思いまして。
こちらはナバホ族の新鋭アーティストIvan Howardの作品になります。
アイバン・ハワードの作品の素晴らしい所は全てが手作りであるところです。
このドロップ(石の周囲にあるまるい飾り)から、使用するスタンプに至るまで全てハンドメイドで行われているのです。
それは気の遠くなる作業ですが、その一つ一つに彼のジュエリーへの熱意が伝わってきます。
そしてもう一つの魅力はオールドスタイルとコンテンポラリーを掛け合わせたスタイルにあります。
男性的なシンプルなジュエリーも作りますが、男女共に身につけて頂ける華やかなスタンプをあしらったジュエリーも作ります。
いづれも普段使いして頂けるジュエリーです。


ジュエラーとして活躍する傍ら、普段は他の仕事もしている為、とても多忙ですが、今年は春に行われたHeard Museumのビッグショーにも参加しました。
このショーは誰でもブース代を払えば出展出来るという訳ではなく、半年前から行われる審査を通ったアーティストのみの参加になります。数多くあるインディアンジュエリーのショーの中でも最高峰な訳です。
1個ずつ丁寧に仕上げるので彼のジュエリーは時間がかかります。その為まだそんなにあちこち出回っていませんが、これから伸びる事間違いなしのオススメアーティストです。