キーヤジーの世界

マライカインディアンジュエリーのツイッターアカウントで新着情報やうんちくなど流していますのでぜひフォローしてくださいね!

新着アップをした、キーヤジー

彼の何がすごいかって、その多彩さにつきます。

 

ちょうど今日、キーヤジーの作品が好きで好きでたまらないアメリカ人のお客様とお話をしたのですが、何が一番好きなんですか⁉って聞いてみたら、「すべてが一点もので、全部の作品にインパクトがあるところ。」だそうです。

(ちなみに彼女は大ぶりのローンマウンテンの稲妻デザインのバングルをしています。)

一個の作品だけを見ると伝わりにくいのですが、こうやってたくさん入荷したときにその多彩さが分かります。

しかも、私たち日本人が小さいアイテムが着けやすくて人気ということを言わなくても知っているので、ちゃんと、マライカ用に小さいアイテムで着けやすいものを持ってきてくれるんですよね。アメリカ人の好みは大きくて豪華なものなので、通常はそういうものをカスタムオーダーで作っているんです。

しかし今回したものは全部、サイズなどオーダーで指定したものではなくて、キーヤジーが作って私たち用に持ってきてくれたものです。なので、「このサイズ感のキーヤジー」というのですでにレア。

一見見ると「インディアンジュエリー」というカテゴリーにはハマらないかもしれないけれど、よく見るとハンドメイド感や砂漠のデザインなどがネイティブっぽい。

新着の作品はこちらから。

現在大急ぎで出荷準備中。一部チラ見せ。

 

 

 

ハードミュージアム報告

フェニックスから一転、まだ寒いギャラップに戻ってきました!

ハードミュージアムは、ジュエリー部門一位、

リズウォレス!!

ボロタイ部門2位、ベネットカゲンヴェマ

ブレスレット部門2位、スティーブアルビソ

ショーにはいつもの顔ぶれがそろいましたね。

アーニーリスター

フィリスコーンシス

ハリソンジム

サンシャインリーブス(カッコつけてます)

ジェラルドロマベンテマの奥さんと娘さん。

 

オールドスタイルからコンテンポラリーへ、そしてまたオールドスタイルへ復帰したり、そのままコンテンポラリーを貫いたり、

アーティストの個性がどんどん出てきたなぁという印象でした。

少しオーダーと買い付けもしましたよ!

ダンジャクソン新入荷

今週は年に一回の確定申告の返納金があったり、今日は3月1日で年金支給日ともあり、この田舎町ギャラップもなんだかごたごたしています。

そんな中、早くも今週末はハードミュージアムのショーとなりました!

ハードミュージアム! Part.1

何か新しいものがないか、毎年楽しみです。

 

さて、前回のアーティストインタビューを、マライカHPのインタビューの方にも掲載しました!

かなりいい感じでまとめてもらいましたのでこちらもぜひご覧ください!

同時に、ダンジャクソンの細身リングとポストピアスも入荷しています。

 

 

雪の恵み

今日は大雪、モンスターストームというものが来ています。

学校も銀行も、ウォルマートもお休みだそうです。

そんな中、二時間かけてきてくれた人。

「こんな雪たいしたことない!昔はこんな雪の中でも学校に行ったもんだ・・・。」ハーヴィーメイス

雪でも映えるジュエリー。

数はたくさん作っているので信じてもらえないことが多いのですが、これはすべて彼一人の手からハンドメイドで作られています。

 

さぁまだ大雪警報が出てるし、早く帰ります!!

皆様良い週末をお過ごしください。

新入荷、ジョー&アンジー

先週の金曜日から雪が降ったりやんだり。三連休の週末でしたがどこにも出かけられずおとなしくしていました。今年は雪が多い冬。

ちょうどホピでは大きな儀式が行われていたので、「雪の恵み」はそのせいかもしれません。

さて、新入荷はこちら。

どどーんと一気に明るくなる、ジョー&アンジーレアノのモザイクインレイの作品。

いつも明るい夫婦から出来上がる、気分が上がる作品です。

シェルを主体にしているので、手間はかかっているもののシルバーの細工ものよりもお手頃で、しかもエスニックやナチュラルテイストのスタイルにとてもよく合います。

「インディアンジュエリー」感よりも、「ナチュラル感」があるのは古い古い手法を使って作られているジュエリーだからかもしれません。

 

久々!サントドミンゴモザイクインレイ

海と貝殻の結婚式

新入荷、レイアダカイ

HAPPY VALENTINE’S Day!!!

早朝にナバホ族の母にもらったお花とチョコレート。女性から女性にもギフトをあげてハッピーバレンタイン!!!っていう文化、素敵ですね。

 

さて、今日はレイアダカイの入荷のご紹介です!

 

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ナバホ族、ニューメキシコ州ギャラップ出身のジュエリーアーティスト。父Jack Adakaiは1960年ごろから長きに渡り活躍し伝統的手法で知られた名職人。父からシルバーを学んだレイは道具全てを自身の手で造り、ナバホの伝統的生活の中でジュエリーを製作しており、ファッション界でも多く取り上げられる独特の美学に満ちた作品を生み出している。

『Double Stamp』と呼ばれる両面スタンプワーク作品のシリーズが人気が高く、日本では特に注目度の高いアーティストである。

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表も裏もスタンプが入っていて、表にはバンプアウトが入っているという一見、え⁉って思うこのスタイル。

実はスタンプを施したシルバーの二枚重ねになっています。

最近ではインレイとのコラボワークも人気です。

 

これはヘアバレッタ。バレッタはかなり貴重だと思います。

素朴なスタンプワークがいいですね。

亡きアーティストのコレクション

今日私たちのもとにやってきたこのコレクション。

2017年に73歳でこの世を去った、Orville Tsinnieの石のコレクションです。

オーヴィルはヘビーゲージのシルバーを使い、「伝統的なナバホ族の仕事」でありながらもただのナバホのジュエリーという存在感を逸脱した作品を多く作っていました。

その中でも彼が好きだったのが、大きな石を使った作品。

シンプルながらも存在感は抜群で、でもごつごつしすぎた感じがしない作品。

彼が長年集めてきた石を、奥様が「誰か使える人がいたらぜひアーティストに使ってほしい」と持ってこられました。

たくさんのアーティストを見てきましたが、こんな量の石を持っている作家を見たことがありません。

特に大きなキャブは近年本当に目にすることができなくなってきました。

大きなターコイズの母岩自体がまず見つからないという理由が大きいですが、それに合わせてターコイズの金額が高くなってしまって、大きくカットすると高くなって売れないからあまり大きくカットする人が少ない、というのもあります。

オーヴィルの奥様ダーリーンは、「彼が一番作るのが好きだったのはこういう大きな石を使ったすごく重量感のある作品だったのよ。」と言っていました。

早速、サンシャインリーブス、エディソンスミス、スティーブアルビソが石を見て、それぞれ作品を作ることが決まりました。

こんな風にアーティストのコレクションを他の作家に譲り、新しい命を吹き込むお手伝いができるということにとても感無量の本日。

ちなみに写真はすべてロイストンターコイズですが、パイロットマウンテンやキングマンもお譲りいただきました。

 

ちなみに亡きオーヴィルの作品は、この若手アーティスト、アルバートリーの作品とどこか似ているところがあります。(だからアルバートリーの作品に惹かれたのかもしれません。)

アメリカのバレンタイン

そうツイッターでもつぶやいた通り、アメリカのバレンタインデーは、日本でいう恋人たちのクリスマス的な感じです。

チョコレートというのもありますが、

いわゆる「本命」の恋人や家族にはジュエリーなどのギフト、バラの花束などを贈るのが一般的。

ちゃんとしたレストランはカップルの予約でいっぱい。

 

バレンタインデーは日本では「女性から男性」というイメージがありますが、アメリカには「ホワイトデー」というものが存在しないので、バレンタインデーはどちらかというと男性が女性に何かを渡して愛を確かめる日

前日になって焦ってギフトを買っている男性をよく見かけます笑

(これらのバレンタインの写真はアメリカの最大スーパーマーケット、ウォルマートの本日の様子。子供たちにもバレンタインのカードやチョコレートを渡すんですよ。)

Happy  Valentine’s Day!!ってメッセージを添えて、男性女性にかかわらずギフトを渡しあう。

定番のチョコレートもいいですが、今年は一味変えてギフトを贈り合うっていうのはいかがでしょうか??

比較的お手頃価格のジュエリーもオンラインショップに揃っています。

ギフトジュエリー特集はこちらから。

 

ジェラルド新作入荷

アーティストインタビュー記事、再びたくさんの方に読んでいただきありがとうございます!

その間にたくさんの入荷がオンラインショップに入っているんですが、全然紹介できていません。笑

その中の一つ、久々にどんっと入荷したホピ族、ジェラルドロマベンテマの作品。

ジェラルドのモチーフはキュートで人気です。

色々なスタイルを作るジェラルドの作品はすべて一点ものなので、定番物も、少しアートな一点ものも、全てが少しずつ違ってそれがいいところです。

ホピのジュエリーは奥が深いです。

ジェラルドのお宅訪問の記事↓

ジェラルドお宅訪問

 

アーティストインタビュー「アーロンアンダーソン」日本とのかかわり編

 

マライカとの出会いまでの、前回のインタビュー記事はこちら。

アーティストインタビュー「アーロンアンダーソン」歴史編

 

アメリカ駐在(以下、アメ駐)2013年に初めて日本に来日してマライカでデモンストレーションをして、その後色々な変化があったと思うんですけどどうでしたか?

アーロンアンダーソン(以下、アーロン)うん行って、日本のお客さんと売り場、スタッフの人たちを見て、とても考え方が変わった。

アメ駐 どういう風に?

アーロン 今まではもっともっとすごいものをって思っていたけど、実際に自分のジュエリーの値段が上がりすぎていて、一部の人しか買えないものになっていたことに気づいたんだ。だから、自分のジュエリーの値段を下げたいと思った。

アメ駐 たしかに、そこから少しスタイルを変えましたもんね。

アーロン そう、僕の作品をもっと多くの人に所有してもらいたいってすごく思った。そのために小さいものや少しポップなものとかも作り始めたんだ。

それと、日本に行って、僕は自分がすごく恥ずかしく感じた。

アメ駐 恥ずかしい⁉

アーロン インディアンって、適当に仕事して、適当に毎日を過ごしている人が多い。でも日本人がどんなによく働いているかを見て、お客さんもバイヤーさんも、そうやって頑張った結果僕のジュエリーを買ってくれていると思うと、自分の生活がすごく恥ずかしくなったんだ。

アメ駐 そうなんだ。でもそういう考えの違いとか、勤勉さとか、インディアンの価値観からすると理解できないことかなって私はずっと思っていました。

アーロン たしかに大半の人はそうかもしれないね。

アメ駐 でもアーロンはどうしてそういう考え方ができるんですか?何か理由はある?

アーロン 僕の母は学校の先生だった。兄弟は6人いたんだけど、兄弟みんな高校を卒業して、大学も出てるんだ。

アメ駐 すごい!アーロンの世代だとまだ高卒とか高校中退も多い世代ですよね。

アーロン そう。母は朝五時にヒッチハイクをして仕事に行き、その毎日で6人を大学まで育て上げた人なんだ。彼女がどんなに働いてきたかを見ていて、ちゃんと教育も受けているから、僕の兄弟はみんなすごい出世している。長男は学校でずっと成績トップ。僕がクレイジーだった時代は、なんでこんな子になってしまったのかってみんな思っていたらしいよ。

アメ駐 そんな風に見えない!(笑)

アーロン ある時、セレブのコレクターと、酔っ払いの友達が両方見ている中でデモンストレーションをしたこともあるよ。クレイジー時代の友達は刑務所に行ったりした奴もいるし、今もすごいアル中のやつもいる、でもみんな同じように自分は付き合ってるからね。それは今までの自分の経歴があるからだと思う。

アメ駐 なるほど。アーロンの名前が有名になっていくことで、何か葛藤というかそういうものってある?

アーロン もっとお金を稼ぎたい、もっといい車に乗りたい、もっともっとっていう作家もたくさんいる。

アメ駐 私もビジネスの面で考えるとすぐにもっともっと!って思ってしまうので、そこのところの考えが聞きたいです。

アーロン 僕もそれを思うことはあるけど、僕が今ジュエリーを作って売る、その一番の目的は子供たちを大学卒業まで育てること。まずそれが一番なんだ。そのために、新しいジュエリーを生み出して、売らなければいけない。オーダーをこなさなければいけない。

アメ駐 そうなんだ。(前回のダンジャクソンにもそんな話出てきたな。)

じゃあ「オーダーも何もない状況で、子供たちの授業料の支払いが迫っている!」というときはどんな感じ?作るしかないから作るか。。って感じ?

(にやにやし始めるアーロン)

アーロン それが一番の楽しい時だよ!

アメ駐 どういう意味?

アーロン すべて白紙ってことだよ?自分の作りたいものを作って、それが売れるかどうか勝負する。それが自分にとって挑戦で、一番の楽しい時間だ。

アメ駐 なるほどね。

アーロン 昔クレイジーだった時は本当によくケンカしたんだ。昔は「肉体的なファイト」でも、今はそれが、家族を守るための「精神的なファイト」になったんだと思うよ。その勝負に勝つときが楽しいんだよ。

さっきの話に戻るけど、家族を守るということを目的にしているのは、自分のことをちゃんとわかっているからというのもあると思う。自分はハンサムじゃないし、カリスマ性があるわけでもない、だから自分が前に出て名前を大きくしていくっていうキャラクターじゃないってことを自分で分かっている。だから、背伸びせず、自分のできる範囲で家族に何をしてあげられるかを考えられるんだと思う。

アメ駐 ハンサムじゃない?でもいい写真撮れてますよ!?

アーロン 昔は痩せててもっとハンサムだったよ(笑)その後の人生がクレイジーすぎてこんな感じになっちゃったんだ。

でも、僕がジュエリーショーに出ないっていうのもそこかもしれないね。大きな町に行って、テーブル一つに自分の作品を並べて、いつも着ないようなキレイな服を着て、いつもとは違う話し方で作品を売る、なんてことは僕にはできない。それは自分じゃないような気がする。だからどんなセレブのコレクターにも、いつもの話し方で、いつもの穴の開いたTシャツでいる。

アーロン 実際、いくら言葉で説明するよりも見てもらった方が早いしね。説明が面倒だから、仕事を公開することの方が楽なんだ。

アメ駐 なるほどね~、これから先の目標みたいなものとかはありますか?

アーロン 子供たちが大学を卒業するまでは、あと8年間。その後はジュエリーを作る目的もないから、もしかしたらやめるかもしれないな。

アメ駐 え⁉ジュエリーをあと八年間しか作らないって決めてるの?

アーロン 作り続ける理由がなくなるからね。だからそれまでにいっぱいオーダーしてよ(笑) それは冗談だけど、それまでにいったんジュエリーの原点に戻りたいなとは思っている。

アメ駐 原点に戻るとは⁉

アーロン 父はリングシャンクで有名だったって言っただろ?その父が作っていたような、色々な機械がある今では考えられないような、ハンドメイドのトゥファキャストの作品を作りたいと思っているよ。「Make OLD to NEW」古いものを新しくって感じかな。頭の中ではデザインがもうできてるんだ。

アメ駐 なるほど、想像がつかないけど楽しみ。貴重な時間をありがとうございました!

作家の考え方は、本当に深いですね。色々な作家がいるからこそ、それぞれのスタイルで、それぞれの手から色々なジュエリーが生み出されていることを実感したインタビューでした。

 

アーロンアンダーソンの作品はこちらから。