ヘビーシルバーの細かい細工、トーマスジム

一段と寒くなってまいりましたニューメキシコ、サマータイムも解除され、急に冬に突入した感じです。もう来週末はサンクスギビングデー、もう年の瀬、早すぎます!

さて、新アーティスト、トーマスジムの新作、続々入荷しています。ブログでしっかりと紹介したことはなかったと思いますので、とりあえず作品を見てください。

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シルバーで作り上げられた、クラスターバングル。

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しっかりとしたヘビーゲージのシルバーに打ち込まれたシンプルなスタンプワークと、細かいアップリケをひたすらロウ付けしていく、気の遠くなるようなこの凝った細工が特徴です。クラスターのバングルを見たときには、本当に「驚愕」でした。

誰かの作風に似ている??トーマスジムの経歴は・・・。

「1955年アリゾナ州に生まれ、1970年代後半からジュエリー製作を始めたトーマスジム。 Ronnie Bedonie、Pat Bedonieとも血縁があり、Wilson Jimを兄弟に持つトーマスは、家族の影響でシルバー製作を始めました。」

そう、ウィルソンジムの弟さんであります。親戚にあたるロンベドニー、パットベドニーのスタンプワークやデザインの面影も感じられますよね。

生活もザ、ナバホの伝統的スタイルのトーマスジム。

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今日は真剣に、石を選びました。

他にも、バングル、珍しいピアス、ネックレスなど入荷しています。
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手間がかかっている分、お値段も通常の同じぐらいのサイズのものより高いのですが、作れる数が非常に少ないトーマスジムの作品はすべてが一点もの、もう同じものには二度とと出会えないかもしれない、、、。出回っている作品数も絶対的に少ないです。

一目で見て、トーマスジムの作品だと分かる重みと細工を活かしたデザインで石ものも少し出来上がっていますのでお楽しみに!

トーマスジムの作品はこちらに掲載してます。

スターブロワー入荷

まさかの次期大統領はトランプ氏で、予想外の展開に色んな動きが出てますね!これで世界が変わるという人もいれば、いや何も変わらないと思うという人もいれば。。。なんだかんだ言ってヒラリーさんが大統領になるんだと思っていた人が多い中、、。

ニューメキシコ州ではメキシコからの移民が多いので移民政策に強硬な姿勢を示しているトランプ氏ではなく、ヒラリー氏が勝利してます。さてこれからどうなるんでしょうか!

トランプ氏が勝った後、グーグル検索で、アメリカの移民政策やビザに関しての検索数が急上昇したとか。ここら辺は私たちにも関わってきそうですね。

そんなニュースとはかけ離れたように、ネイティブアメリカンの日々は何も変わらない毎日。今年の選挙では過去最高数(90人以上)のネイティブアメリカンの人が政治的ポジションに立候補したそうです。アメリカの人口の1.7%はネイティブアメリカン。ヒラリー氏やトランプ氏の息子がナバホでのキャンペーンをしたりしていましたが、ネイティブの人々の生活について政策を示したわけでもなく、いまいちネイティブの人々にとってはピンとこない感じでまだかけ離れたアメリカの政治なんだなと個人的に感じました。

さて、昨日また新しい入荷がありましたこちら、Rickey Coochwytewa(リッキークウチワイテワ)氏の新作がオンラインショップに掲載されました。

アーティスト名としては「Ricky」と書かれていることが多いのですが、本名は「Rickey」です。(ネットでは今まで通りRickyで表示しておきます!)父はご存知の通り、2011年に他界されたVictor Coochwytewa。1994年アリゾナ州インディアン人間国宝に選ばれた3名の一人です。ビクターの息子と言っても、1951年生まれの65歳であるリッキー。取引は2,3年でそんなに長くはないですが、それでもだんだん目が見えなくなってきていたり、足が悪くなってきていたり、やはりなかなかジュエリー製作が難しくなってきています。

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亡き父が産み出したデザイン「Star blower=スターブロワー」のデザインを受け継いでいるリッキー。

スターブロワーはホピの伝説に出てくる精霊で、息を吹き込むことで星を生み出し闇に光をもたらすものとされ、古いペトログリフ(岩絵)に描かれていたものを元にVictorがデザインしました。素朴でキュートでどこか懐かしい感じのあるこのフォルムは、長年コレクターの間でも愛されています。

↑ちなみに現在オンラインショップに現在掲載中の細身、小さめのスターブロワーはサイズ指定でオーダーしたものですので、お早めに!いつもペンドルトンのバッグに丁寧に包んだジュエリーを入れて持ってきてくれます。

昨日入荷したのはこちら。オーダーから半年以上かかってようやく出来上がりました。

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新アーティスト、エディソンカミングス

今日は選挙の日!なんだか町がシーンと静まり返っているような気がします。

明日からようやくニュースが少し普通に戻ると思うとホッとします!選挙前はとにかくお互いの揚げ足を取ったようなけなし合いばかりで見ているこちらの気分が落ちるような感じでした。どこも同じなんでしょうけどね、過去の汚点を見つけるのではなく未来の話をしてほしい!といちアメリカ在住日本人は思ったのでした。

日本ではありえない光景ですが、投票が行われる役場などの周りには、その役場のリーダーや秘書など、立候補している人たちがテントを張ったりしてブースを持ち、「○○へ投票お願いします!」なんてキャンペーンをしながらそこで食べ物がふるまわれます。豪華なものをふるまえばそれが投票に影響するのでしょうか!?というわけで皆さん、お昼や夕飯時刻に投票に行き、ただでふるまわれるご飯を食べていきます。

さて、そんな今日。入荷が続いていて一体何をブログで紹介したかも記憶があやふやになってきてますが、新しいアーティストのご紹介です!

エディソンカミングス

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とにかくどんな技術も一通り知っているという彼の背景があるので、最初はあえてシンプルなシリーズから仕入れました。インレイワークの豪華な作品を見たことがある方も多いのではないでしょうか。さて彼の経歴は・・・・・

「絵画やジュエリーなどのアートを学んだ大学を卒業し、1996年からアリゾナの老舗トレーディングポストで働き始めます。もともとは彫刻、絵画などをメインとした芸術家でしたが、そのトレーディングポストでジュエラーとして様々なことを学び、初めてジュエリー出展したショーでティーポットがジュエリー部門の一位を獲得するという偉業を成し遂げます。シルバースミスになりすぐに有名になるという珍しい作家。それだけの個性と技術を持ち合わせています。」

独学で学び、すぐに頭角を現す。絵画も彫刻もジュエリーもすべてを経験しているエディソンは、人生をアートに費やしている人です。寡黙で、ターコイズや他の石への情熱もあるまさに「アーティスト」のこだわりのある作家さんです。そういえば、顔写真をまだとってませんので次回!

エディソン違いですが、いつもナバホ語を教えてくれるエディソンサンディスミス

(毎回せっかく教えてもらっても右から左へ抜けていく・・・。)今日は日本語の練習をしました。

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うん、雰囲気は伝わるかな。

↓なかなか作ってもらえなかった大き目のバンプアウトリング、ようやく作ってくれました。希少価値高いです。

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アメリカの日常

昨日は野球のワールドシリーズ(日本シリーズのアメリカ版)の最終戦でした。

シカゴカブスとクリーブランド・インディアンズの試合、3勝VS3勝で最終戦までいったので、絶対に見たかった!が、8回表でなんと家が停電!!

その時点では6vs3でカブスが勝っていたのですが、暗闇の中携帯でスコアをチェックしてみると6vs6! しかも、ゲームが「遅延」の速報もあり、携帯の情報だけでは一体何が起こっているか分からず、悶々とした夜でした。勝てば108年ぶりということでシカゴカブスを応援していたのでカブスが勝ったという結果を知れてよかったものの、やはりライブで試合を見られなかったので嬉しさが半減でした。

そういえばバックトゥザフューチャー2の映画で、2016年の世界に行き、その中で「シカゴカブスついに優勝」という場面があるそうです。それが現実化したということで、予言が実現したとすでに話題になっているそうですよ!

さて、ハロウィンが終わり、来週の火曜はアメリカのビックな日、選挙の日です。連日のニュースもその話題ばかり、ヒラリー氏とトランプ氏、どうなるんでしょうか。

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古い銀貨を使ってビーズにしたネックレスとハンドメイドのビーズネックレス、入荷しています。こちらから

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今朝の気温は3度!寒い!外を眺めるとこんな墨汁を垂らしたような珍しい雲でした。

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だんだんにじんでいったこの雲の下に見えるのは、「ダイナソーロック」恐竜の岩と言われる岩です。ここはハリソンジムの家の近く。たしかに何とかザウルスの背びれみたいにギザギザ、ごつごつしてます。

平地で何もない大地に現れる岩には、形から連想される色々な名前が付けられます。スヌーピーロック(スヌーピー)、シップロック(船)、チャーチロック(教会)、ベルロック(鐘)などなど。日本でも、あそこのゾウ山とか言いますよね。

今は道に番号や名前がついていますが、それでも場所を説明するときは道の番号などではなく、「丘を越えて大きな木を超えたら左」とか見た目の説明が多く、何回行っても覚えられない人たちの所もたくさんあります。

↓↓分かりやすい、インディアンジュエリーの用語集が出来ました!

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新入荷続いてます!ハーマンスミスのフェザー

早くも10月も半ばですね、あっという間に月日が過ぎていきます!恐ろしい。

オンラインショップでは新入荷が続々続いているのですが全然ご紹介できずすみません!

インディアンジュエリーの少し新しくなったトップページから新入荷のアイテムが見られますのでぜひ新入荷チェックしてみてくださいね!

人気の衰えないウィルソンジムのシルバーシリーズサントドミンゴのモザイクインレイ奇才フィランダービゲイの新作Jason Takala&息子Jrのチェーン、などなど。

最近のこちらの変化といえば、秋を通り越して冬に入りそうな気候で皆さんまきストーブの準備のため山に入り薪を切って蓄えています。

これからの季節のファッションに合いそうな、ヘビーシルバー&スタンプワークで定評のあるハーマンスミスの新しい作品を今日はご紹介します。

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ハーマンスミスならではの出来になりました、イーグルフェザー。

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2サイズ作ってもらいました。

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同シリーズで、リングもオーダーしました。写真で見るだけでも、厚みがあるのが分かりますよね。ヘビーゲージですべて作ってもらってありますので、渋みがあるうえに高級感が出ました。

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ヘビーゲージのバングルも入荷しています。

シルバージュエリーが人気ですが、こういったヘビーゲージのものを身に着けるとその値段の価値を身をもって感じることができると思います。

スタンプワークの代表格であるサンシャインリーブスのような細かいスタンプワークに対して、ハーマンスミスの作風はよく、クリーンなスタンプワークと表現されます。「整然としたデザイン」という感じです。

作業場には最小限の道具しかなく、その持っている道具を駆使して様々なデザインを生み出すことにとても感激しました。

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ホピのカチナチーフ、ベラタワホングバ

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この作品を見たとき、どんな印象でしょうか?ピカソのあの一部の絵を見た感じ?ちょっとヘンテコ?分かりにくい?

ホピ族のジュエリーを知っている方でも、作品だけを見ると、なんかすごい!でも一体何?なかなか分かりにくい印象があるのではないかと思います。

ホピ族のモチーフと言えば、ココペリ、トウモロコシ、レイン(雨)、などが有名でしょうか。モチーフが好きでホピのジュエリーが好きになったという方も多いと思います。

ホピ族のジュエリーの背景には、深い深いホピ族の信仰があります。

ベラの今日出来上がったジュエリーがこちら。

 

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この作品にタイトルをつけるとすれば「Being Rich」「お金持ちになること」

ホピ族にとって、「お金を持つということはリッチになることではない」のだそうです。

「リッチになることというのは、たくさんの雨を降らせ、たくさんの作物を実らせること」

雨に祈るロングヘアーカチナとフルートプレーヤー、雨、雷、そしてトウモロコシ。だからこれはホピ族にとってリッチになることの祈りが込められたペンダントということです。

すべてのジュエリーの背景には、そのための祈りがあります。

でもこの現代社会、こうやってジュエリーを売ってもっともっとお金を稼ぎたいと思わないのかと意地悪な質問をしてみました。

「家族が学校に行き、必要なものを買い、車のローンを払い、公共料金を払うのにはお金がいる。支払いのためにはお金が必要。でもそれ以上のお金は稼ぐ必要がない。ホピの信仰では、お金を稼いで貯めるように持つことは悪いこととされている。それは豊かなことではなく、トウモロコシと豆を貯めることの方が豊かなことだから。」

「お金を稼ぐというのは自分の気持ちが満足させられることでしかない。作物が実りそれが蓄えられることは、人類すべての豊かさにつながる。だからホピの祈りは4ディレクション(4方向)すべて、全世界すべてに行きわたるように行われる。」

ホピ族の神話には、「ホピ族のクリエイター(創生者)が生きていける強い精神力を身につけるために現在のホピ族の居留地である不毛な土地に住まわせた」という一説があります。

ベラは、現在村のカチナチーフという非常に重要な役割を担っています。年に何回か開催されるジュエリーショーには、儀式がいつ行われるか分からないから一回も参加することができないと言います。毎月、長い時は2週間以上もキヴァにこもり祈りをささげ、儀式の準備をしています。ホピ族の信仰に重きを置いた生活を選ぶ人は、住むところを変えたり、定職についたり先々の予定を立てたりすることはできません。

「インディアンの言葉」なんていうようなタイトルの本に出てきそうな言葉をたくさんいただいた今日の買い取りでした。ベラタワホングバの作品はこちらから。

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ちなみに、ベラが作品にコヨーテを使うのは、人気だから・・・という理由もありますが彼の氏族がコヨーテだからです。すべての儀式はこの「氏族」、クラン、に基づいて行われます。

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新アーティスト、キーヤジー

今年新しく入荷しているアーティストの作品が入荷しています。

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キーヤジーは、1969年アリゾナ州ガナドで生まれたナバホ族。Kee Yazzie JR.とかかれていることもあります。1992年にレイスコット氏からシルバーワークを学び、ギブソンネズやノーバートペシュラカイなどの巨匠のジュエリーに影響されて現在のスタイルにたどり着きました。厚みのあるシルバーにナバホ族のラグデザイン、昔の岩絵のデザインをジュエリーに刻みます。ハイグレードストーンと彼の細かい仕事のコラボレーションはまさに一点もの!

非常に真摯でまじめな人柄が感じられる作品たち。

シンプルなアイテムから、キーヤジーのトレードマークであるペトログリフの作品まで色々入荷しています。

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石へのこだわりも半端なく、自分の目でハイグレードターコイズをコレクションしています。

シルバーの厚みがあるので、しっかりとした重みを感じることができます。

 

久しぶりのハワードネルソン入荷です

先日入荷したサンバーストリングはあっという間に残り2個ずつとなってしまいました、巨匠ハワードネルソンの作品が新しく入荷しています。
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↓ペンダント、バングルの石付き、石なし両方入荷。

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定番のサンバーストデザインですが、やはりハワードネルソンの作品は高級感があります。

余計な言葉はいらないという感じですね。

整然とそろえられたきちっとしたスタジオからもうかがえる、完璧に仕上げるジュエリーの正確さ。それでいてそのすごさを自ら語ることは絶対にない寡黙な性格。デザインをこちらで提案することをしなくてもハイグレードの高級な石も預けられる安心感がある数少ないアーティストです。

インディアンジュエリーの職人として素晴らしく敬愛する作家です。

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コーラルを使ったリングもオーダーしました。印象が違ってとても素敵に仕上がっています。

ハワードネルソンの作品すべてはこちらからご覧ください。

 

↓いよいよ来週末からとなりましたこちらもぜひ日程チェックしてみてください。

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