サンタフェインディアンマーケット

昨日、今日と二日間にわたってニューメキシコ州サンタフェで行わている「インディアンマーケット」に来ています。
ご存じ、インディアンジュエリーショーの中では一番の規模を誇る大きなジュエリーショー、過去にもブログで紹介していましたね。
ネックレス部門、オールドスタイルリング部門などに分かれ、審査員の厳正なる審査の結果その部門でのファースト(1位)、セカンド(2位)、と賞がもらえます。
インディアンマーケットでのリボン獲得は、アーティストにとっての大きなステイタスになります。
前夜は、賞(リボン)をとった作品たちのお披露目でした。
賞にエントリーすることができなかったアーティストがかなり今回は多かったみたいですが、(まだジュエリーが完成しない!とか、サンタフェまでわざわざ作品をエントリーするために行くのが大変・・・とかいろんな理由ありますが)入賞者のご紹介!
Calvin Lovato1st & ヒシネックレス部門一位!!



こちらはジェットの作品。特別賞です。
細かいオリーブシェルの5連のヒシです。
うれしすぎて、早速カルビンに電話。まだ結果を知らなかった奥さんピーラーに伝えると、
「Oh Good!!」となんか私の方が興奮していました。
マライカで扱い始めてから、ずーっと人気の高いアーティスト。サントドミンゴはサンタフェに近く、かなりの数のネックレスがエントリーしていた中で部門一位をとったカルビンの技は、本当にすばらしいです。
うれしそうですね~。
こちらは、カリフォルニアに旅立っていくそうです。
そして、Jennifer Curtisのハートのこもったコンチョベルトが1st。
先日逝去された、父Thomas Curtisへの思いを込めたコンチョベルトです。
写真は、後日撮れたらご紹介しますね。
他、Ivan Howardがオールドスタイルのリングで入賞していました。
昨日はあまり見て回ることができなかったので、今日も一日アーティストに会ってきたいと思います。
日本の暑さとは比べ物にならないとは思いますが、サンタフェは湿気があり日差しも強く、熱いです!

マニアの方、必見

新入荷の商品です!


ロイストンターコイズ使用

フォックスターコイズ使用

Perry Shorty バングル3点、バックル1点(すべてスターリングシルバー)


Marco Begaye リング2点。
ローンマウンテン22号 石のサイズ25mm×14mm
ビズビー18.5号 石のサイズ17mm×13mm。
美しいです。。。
オンラインショップはまだ未掲載になりますので、詳細についてはお問い合わせください。

雨!

6月、7月前半は雨が全く降らず、過去最高の干ばつと言われていたニューメキシコ州。
7月後半からようやくモンスーンシーズンに突入して、最近は連日雨が降るという珍しい毎日です。今年のとうもろこしは豊作らしいですよ。
というわけで、雨の作り出す美しい風景をお届けします。

ある日フリーウェイを走っていると、大きなストームが来てました!
どこに雨が降っているか天気マークの様によくわかりますね!


嵐を抜けて太陽がのぞいてます。
昨日は久々のダブルレインボー!


ほんとは一周ぐるっとなってるんですが、カメラでは納まりきらなかった・・・。
日本では雨が大嫌いでしたが、ここにいると誰もが雨が大好きになります。

限定、バグデザインの話③

Lyndon Tsosieの限定デザインの作品、バグシリーズ
バグデザインの話、で書いてきましたが、そのこだわり抜いた作品たちに使われたスタンプをご紹介します。

1910年代と思われる、リンドンのもつ一番古いスタンプは、ナジャの形。
真ん中はドーム状になっていて、ココでビーズに使う半円状のボウル型が作れる、一石二鳥のスタンプ。

少ない道具の中でいかに工夫して使うか試行錯誤していた様子がわかります。
様々なサイズのビーズが作れるようになっています。

古いバンプアウトのセット。

祖母から譲り受けたという、古いスタンプ。

こんな道具を使用して作られた、今回のシリーズ。
ぜひ店頭で手に取り、重さを感じていただきたい作品たちです。
厚みのあるシルバーとこだわりぬいた古さは、本当に他にはない「重み」を感じられると思います。

他、バグシリーズの作品はこちらから。
番外編

ジュエリーを作り始めてからかれこれ20年、切れた糸鋸の刃をこのペリエのビンに入れ続けているそうです。

映画のススメ

今週末から日本でも公開される、ローンレンジャーという映画、インディアン好きの方にはぜひ見てもらいたい映画です。
ジョニーデップがトントというコマンチのインディアンの役で登場します。
ニューメキシコ、アリゾナ、コロラドなどで撮影したこの映画。
ニュースでもたびたび取り上げられたり、撮影クルーが近辺に宿泊していたという噂もちらほら聞き、最後に出てくるシーンはナバホ族にとってはかなり有名な「シップロック」だったり、撮影を見に行った人がいたりとか、個人的にとても親近感がわく映画でした。
テーマはかなり深く、少し目を背けたくなるシーンもありますが、ディズニー&ジョニーデップの世界観で映画館には結構子供連れも多かったですよ。
映画館では、「インディアン」じゃなきゃ起こらない「笑い」も起こり、最後にはアメリカならではの大拍手が起こりました。
日本は猛暑だということなので、映画館で涼んでみてはいかがでしょうか。

映画のHPです。

限定、バグデザインの話②

前回のブログでご紹介した、
限定デザインのバグシリーズ
前回誕生の由来などについて書きましたが、
今回は、こだわって制作してもらった限定作品の製作風景をお届けします。
Studio

自ら「脳」と呼ぶスタジオ。たくさんのものが散りばめられたスタジオは、リンドンの創造の場。

コインシルバーに使うコイン。

シルバープレートを鋳造する様子。トゥファストーンを重ねる。

このカップの中でコインやシルバーを溶かし、重ねたトゥファストーンの間に流し込む。

バグシリーズには、特別に厚みのある銀板を鋳造してもらっている。

ブレスレットになる型のトゥファ。

流し込んで少しデザインしたものを型に戻してもらうと、こうなった。

端のいらない部分をカットし、デザインする。

スタンプを施していく。非常に小さいメタルの上で豪快に打たれていくスタンプ。

頭の中でデザインを考えながら、数えきれないスタンプの中から選んでいく。
どんどん出来上がるデザインの速さは、まさに脱帽。

次回につづく。
商品はこちら、限定デザインのバグシリーズから。

限定、バグデザインの話①


お待たせしました。
LYNDON TSOSIE × MALAIKAの限定デザイン、バグデザインがネットショップに登場しています。
こちらこちらのブログで少しご紹介したバグデザイン
まずはこの作品が誕生した経緯についてのお話です。
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○昆虫とのつながり
ナバホ族の古いジュエリー(1920年代ごろまで)のジュエリーには、アリやバッタなどのバグ(昆虫)が登場する。白人トレーダーの登場によって見られなくなったバグデザインは、現在ワシントン州などの博物館に飾られるほどとても貴重なものになっている。
ナバホ族の神話では、現在の世界は5つ目の世界となっている。その1番目の世界はなんと昆虫
の住む世界だった
というところからも、ナバホ族と昆虫とのつながりが見られる。
すべての生き物に意味があるように、昆虫が存在するのにもすべて意味がある。
毒グモを食べる毛虫、家を守る虫など、そういった役割を持つと信じられていた昆虫は昔から人々と近い存在だった。
○リンドンが伝統的手法にこだわるようになったきっかけ
23年前、リンドンのジュエリーのはじめはまずスタンプワークからだった。当初は売れることを優先としたデザインを作っていた。その後様々なアーティストにインスピレーションを受け、インレイやキャストなどコンテンポラリーなジュエリーで名をはせるようになる。
そんな中15年前、博物館で古いナバホ族のスタンプワークのジュエリーを見て、伝統的なスタイルのジュエリーへの感銘をうけ、1年に1作品ほどのペースで、伝統的スタイルへの尊敬をこめて作品を作るようになる
今でも古い手法にこだわっているのは、道具が少なかった時代、工具屋に行くのに2週間ほどかかっていた時代、あるもので代用し最低限のスタンプでジュエリーをアートにしていた先祖への
尊敬が込められている。
今も、コンテンポラリー(現代的)、トラディショナル(伝統的)、両方の手法でのジュエリー製作を行うリンドン。
コンテンポラリーアーティストとして有名になった彼に、伝統的手法をつかうことに対してどう思うか聞いた。
先祖がこれを見ていたら、絶対に笑われてる。たくさんの進化した技術があるのに、なぜそれを使わないのかって。昔は、限られた道具しかなかった。それしか使えるものがなかったから、そういうジュエリーしか作れなかったんだ。」
○デザインの誕生
今回のバグデザインは、バグデザイン、ナバホの伝統的スタイルの巨匠であるマッキープラテロの勧めによって完成されたシリーズ
非常にプライベートな性格で知られるマッキーに認められたリンドンは、彼の製作の様子を見ることが許された数少ないアーティストで、2012年、彼との話の中で、伝統的スタイルとは何か、ただスタンプを打つだけではなく、ジュエリーがアートとして確立するにはどうするかなど、様々な教えを受けた
人のデザインをコピーするアーティストが少なくない中で、コピーではなく、マッキーの許可を得たうえで、彼から受けた感銘を独自のバグで表現しているデザイン。
「伝統的なジュエリーはすべてのスタンプがひとつのデザインとして溶け混み合ってデザインとして美しく見えるものでなければならない。」これはこの作品を通してのやり取りの中で、リンドンが何度も口にしていた言葉。
リンドンの表現するバグは、セミ、カブトムシ、ハエ、毛虫、カナブンなど
もともと実在するバグや神話に出てくるバグを、リンドン流にデザインしたもの。両方に頭があったり、羽がたくさん生えていたり、リンドンらしさが感じられる。
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こんな背景の込められた作品です。
バグデザインについて、まだまだ続きます。
商品はこちらから。

ニューランダーのグレード

今日は「ターコイズのグレード」についてのお話。
ナチュラルターコイズのグレードは硬いほど高いというのはみなさんご存じだと思いますが、
どれくらい硬いのかというのは見た目だけではわかりにくいです。
硬度と色は比例していく事がほとんどなので、「詰まってギューッと密度が濃くなる=硬い」ほど透明感があり、硬いほど濃い色味になっていくのが鉱物のしくみです。
青みやウェブのあるターコイズは比較的見た目にもたくさん比べてみればわかりやすい。
が、色味やウェブの表情など、グリーン系の石、特にニューランダーキャリコレイクはグレードがかなりわかりにくい!個人的に思っていました。
ターコイズを長年カットしているカッターさんでもあり、石のディーラーでもある人に、この二つのターコイズ(カルコシデライト)について勉強させてもらいました。
まずは成分的にはターコイズではなく、カルコシデライトになる、「ニューランダー
様々な表情があり、とても人気のある石です。


↑硬度低


↑硬度中

↑硬度高
この中はすべて「ハイグレード」に分類されますが、中でも

右側の丸4個。
ブラックウェブから染み出るような「ウォーターウェブ」がじんわりとターコイズに染み渡っているのが分かりますか??マニアの中では、ディープブルーウェブ(黒と緑が混じった所が何となく紺色のようなブルーに見えます)と呼ばれていまして、非売品にしているところもあるそうな。
左側の丸の中は、クラシックなニューランダーの見た目です。
こうやって見ると、ウェブの入り方、見た目のプリッと感、色味などの違いが分かりますね。
どのターコイズにも言える事ですが、マトリックスの入り方、ようするに見た目の表情で見た場合はもちろん個人の好みになりますので、

そのディーラーさんは、個人的にはこの硬度は低いと分類される中の石がナンバーワンだそうです。
ちなみに、このニューランダーはネバダから採掘されるカリコシデライトですが、アリゾナからもとれるそうで、アリゾナのものは

こういった表情の物が多いのだそうです。
そういった視点から見てみると、現在ネット掲載中のニューランダーの商品、かなーりクオリティ高いものばかりです。
長くなってしまったのでキャリコレイクについては次回にします!

新作ビズビー

最近ネットに公開された新作たちの中には、ビズビーのアイテムがたくさんあります!!
値上がりを続けるビズビー。
すばらしいハイグレードビズビーをたくさん入手することができまして、たくさんの大作が出来上がりました。ビズビージュエリー放出中です。
どんどんいきます。
商品の詳細は、写真をクリックしてチェックしてくださいね。

Wilson Jimの重厚シルバーバングル。

Leonard Nezのオーバーレイ×ハンドメイドベゼルバングル。

Charlie Johnのハンドメイドビーズ×シャドーボックスネックレス。

Arnold Goodluckのオールドスタイル豪華5個付きバングル。
この色味、何とも言えず魅力的です。