おとなりアリゾナ州へ

さて、いつもはここニューメキシコについてお伝えすることが多いのですが、先日、仕事の中で、お隣アリゾナへと足を伸ばす機会があったので、ここでぜひアリゾナの魅力をお届けしたいと思います。
アリゾナ州には、皆さんにも人気の、ナバホ族ホピ族の人たちも住んでいます。
アリゾナで有名なものといえば・・・。
それはこの後出てきますのでお楽しみに!
そんなアリゾナへ、レッツドライブ!!
(ドライブ中に撮影したため、画像がぶれていたりします・・・。すみません)

インディアン居留地のなかを抜けていくので、沿道にはインディアンっぽい看板や、素敵なジュエリー屋さんがいっぱい。

あ、ティピー(インディアンの移動式テント)風の建物がある!!かわいい!!
・・・・・・ん??
なんかティピーの向こう側に、不思議な物体が・・・??

ま、またしても不思議な物体が!?
恐竜ーーーー!!
・・・の、ハリボテーーーー!!
・・・どうやらこのあたりでは、恐竜の化石が採れるらしいんですね。
しかしこのゆるいセンスがまたたまりません。
気を取り直して、再びドライブ。
さて、冒頭でお伝えした、アリゾナで有名なもの。
アリゾナといえば!!なのが、やっぱりこいつです。

サボテン!!!
やっぱりサボテンですよねーーたまりませんね!!
サボテンは雨が降ると、その体いっぱいに水を吸い込んで、ためておくんだそうです。
このあたりは、乾燥しているんですが、雨が降るときには一気にダーーーっとふるんですね。
そのときにいっぱいためて、また乾燥に備える、まったくタフな植物です。
乾燥地帯にくらす人々は、このタフな植物に、自分たちの姿をかさねていたりしたのではないでしょうか・・・

おおー、こっちにはいっぱい生えています!!
サボテンだらけ!!
どれも、3メートルくらいありそうな、立派なサボテンです!!
すてきーー!!
とおもったら、

サボテンびっしりーーーーー
まるで春のつくしのように、びっしりサボテンだらけ・・・。
サボテン天国です!
サボテン好きのかたはぜひ一度アリゾナへ!!

こんなに素敵な、サボテンと夕焼けのコラボを目に出来ますよ

いろいろなインディアンアイテム!

ジュエリー以外のインディアンの雑貨も、マライカで取り扱っています。
今日は、そんなジュエリー以外の雑貨をご紹介。


制作したインディアンの名前入り、ヘッドドレス。
普段はもちろんこういったヘッドドレスを身につけたインディアンはかなりレアーですが、
インディアンの現代的なダンスではこういう派手なヘッドドレスを身につけ、鈴をじゃらじゃら鳴らしながら、どれだけ美しく踊れるかというパウワウという集まりが行われます。

ターコイズのついた、水牛のヘッド。
ジュエリーをディスプレイしたりしたら、雰囲気出ます。
こちらは、メディスンホイール。

メディスンホイールは元々「聖なる輪」「生命の輪」で,「神聖な儀式」を行う場所です。
大きな輪を書き、十字を書いてその真ん中に立ち、羽を置き、鹿革の小さい巾着に入れたコーンの粉をまいて祈ります。
そのためこのメディスンホイールには、羽や巾着がついています。
ウサギやキツネ、羊や鹿の革は、儀式には欠かせない神聖なもの。
そのためウサギの革が使われているものもあります。

そして、ジュエリーが増えてきた時に便利で雰囲気が出る、ガラスケース☆

バングルやピアス、リングをディスプレイするのにすごく便利。ガラスを開けて、今日気になった作品を身につけて、やる気が出ますよ☆
掲載した写真は、すべて心斎橋店のものです。
マライカ各店には、ある商品とない商品がありますので、気になるものがあったらお店で掘り出してみて下さい!

欠かせないジュエリー

今週末、Kevin Takalaがバッファローダンスに行くけどこの雪で道路が心配だ・・・。と嘆いていました。
ナバホ、ホピ、ズニ、いろいろな部族のインディアンが各部族それぞれの信仰を持ち、様々な伝統的なダンスや儀式が催されています。
ナバホ族では、夏は「イェイビチェイ」、冬は「スクオダンス」と呼ばれる儀式がよく行われます。ホピ族では、「スネークダンス」、「バッファローダンス」などなど村によっていろいろなダンスが頻繁に行われています。

こちらは、ズニ族のダンス。本当に、いろいろな種類のダンスがあります。
本格的な儀式やダンスは、基本的に撮影やイラストなどで表現するのが禁止されています。これは、お祭りのパレードなんかで踊る観光客のためのダンス。
雨乞い、病気がよくなるように、豊作を願ってなど、ダンスや儀式にはいろいろな意味があります。
そんな儀式やダンスに欠かせないのは、ターコイズのネックレス。
ナバホ族のメディスンマン(祈祷師)はよく、こういう形のネックレスを身につけています。

参加する人々も、よくこの形のネックレスを身につけています。
スクオッシュと呼ばれるネックレスを身につけている人も多いです。
男の人も、よくスクオッシュをしています。

真ん中の形は、ナジャと呼ばれ、お守りとしていろいろなジュエリーに発展しています。
個人的に私はナジャが大好きで、いろいろな形のナジャを集めてます。
手の形が左右についているものなんか、守られてるって感じがして思わず手に取ってしまいます・・・。

こちらは、心斎橋店にあるいろいろなナジャ。
そしてコンチョベルトは、いつも欠かせないジュエリーです。


この身体の大きさがまた様になるんですね。

寒気到来!

ものすごい寒気が、アメリカを横断しているここ最近。
暖かいカリフォルニアでも、ものすごい風と雪を巻き起こしたそのストームが、今ニューメキシコを横断中。

これが1週間前のすがた。
今日は、こんな感じ。

今日は学校がお休みのところも多く、もちろん、子供たちは雪合戦とソリ遊び。
年に一回あるかないか、雪のため高速も閉鎖しています。
雪かきも、雪道運転も、だんだん慣れてきます・・・。
でも、高速では何台もスリップして路肩に止まっている車がいました。
雪が降ってても、車ででかけなくちゃ生活用品も買えないところに住んでいる人が多いので、無理してでも出かけるんですね~。
と、休憩に立ち寄ったバーガー屋さんには、栄養を蓄えようとたくさんの人が。
ニューメキシコ州にしかないバーガー屋さん、「LOTA BURGER」

この大きさ!飲み物の大きさもハンパじゃない。
多分、日本のマックより3センチぐらいは確実にでかいです。
飲み物は、マックのLサイズの2倍ぐらい入ってます。しかもお代わり自由。
このバーガー、ニューメキシコ産のグリーンチリが入っているので、有名なんですね。
ポテトも、写真の5倍はあります。アメリカ!って感じ。
だいたい全部食べられませんが、慣れてくると食べられちゃうし、時々バーガーを欲する身体になるから不思議です。
この看板が目印!

そんな雪の日は、みんな家にこもってジュエリーをこつこつと制作してくれるので、このストームが過ぎた頃には新しい作品に逢えること間違いなしです!

絶景がいっぱい。

こちらは、[Canyon de Chelly]

発音を日本語にすると、「キャニオンディシェイ」です。
上から谷底までひたすら下って、30分。
帰りはひたすら登って、休憩しながら、1時間~1時間半。
以前、クラスターを作成しているZeita Begayに連れて行ってもらいました。

なぜか、こういうパーマのひと、多いです。
Zeitaのクラスターは、ファンも多く、以前は自分たちが工房で作り方を教えていたそうです。色々な人にシルバーワークを教えることで、人々が手に職をつけ、村全体がよくなっていくこともあります。
ところで、アリゾナ州にある「セドナ」はパワースポットとして知られていて、お正月に芸能人が訪れたことでかなり有名になりましたよね。
最近、日本で、アリゾナ州、ニューメキシコ州近辺の観光スポットがかなりブームになっているな~という感じがします。
新しい観光本やエッセイが続々発売されているし、CMの背景に使われていることも多いです。でもでも、まだ観光本に載っていない知られざる絶景がたくさんあります。
観光地化されるのをいやがるインディアンがすごく多いので、自分たちだけの秘密にしている人がたくさんいます。
外に出ていると、こんな夕日によく出会います!
朝焼けもきれいです。

でも今日は「通勤ラッシュ」というものを目撃!
運転中だったので写真は撮れなかったのですが、町の中心部に向かう高速がものすごい量の車で埋め尽くされてました。5車線ぐらいあるのに、渋滞。
中心部からちょっと外れたところに住む人たちは、仕事のために中心部へ向かうんですね。
やっぱりどこの国も同じ!でも日本のラッシュにはかないませんね。。。

ホワイトインディアンネーション

日本でも雪が降ったそうですが、こちらも極寒。今朝は、マイナス7度!
乾燥地帯なのですが、よく雪が降ります。日本みたいに溶けやすいべちゃべちゃっとした雪ではなく、よく積もるさらさらした雪です。
毎年だいたい10回ぐらいは必ず雪が降るのに、雪が降るとよく道路が閉鎖したりします。
なんともインディアンネーションらしい・・・。
↓前回降った雪。

インディアンがよく乗っている、「ピックアップトラック」です。
人をいっぱい乗せられるし、何といっても冬の間はマキをたくさん運べます!!
これ、かなり大事です。みんな家にはまきストーブがあり、夜は家の煙突からもくもくと煙が出ています。日本でもちょっとしたブームになりつつありますよね。
話は変わりますが、私たちがよく使っている「インディアン」という言葉は、偏見や差別の意味を含んでいるので、最近ではよく「ネイティブアメリカン」という言葉が代わって使われています。
でも現地に長くいると、結構「インディアン」という言葉を使うことが多いです。
人々は自分たちのことを「インディアンだ」と言うし、ジュエリーは未だに「インディアンジュエリー」だし、本人たちはあまり気にしていない様子。
大きなショーなどだと、「ネイティブアメリカン」という言葉がよく使われています。その方がよりフォーマルな場で使われる言葉、といった印象です。
なので私たちも「インディアン」という言葉をよく使っています。
ちなみにネーションとは、日本語にすると国家とか共同体とか部族の住む領域のこと。

うーん、何にもないけど、空の色が美しい!

インディアンとトレーディングポスト

先日はクリスマスを挟んだハッピーホリデーでした。
ウォルマートでさえ閉まってしまうこのハッピーホリデー!インディアンの街もクリスマスムードで、イルミネーションで飾られた家々がキレイでした。
日本では恋人達のクリスマスのイメージがありますが、こちらではクリスマスは家族で暖炉を囲んでディナーをとり、プレゼント交換といった感じのようです。
なので、クリスマス前はなにかともの入りで、普段はのんびりのインディアン達も仕事熱心です。
最近ではインディアンの中にもクリスチャンに改宗する人達も多く、そうでない人達もクリスマスには好意的なようです。
さて、本日はインディアンの街の紹介です。
ルート66といえば、バイカーにダイナーそんな風景を思い浮かべるかと思いますが、インディアンジュエリーを扱うトレーディングポストもまた一風景です。
トレーディングポストとインディアンの付き合いは長く、インディアンはラグなどの織り物を、ここで食べ物や衣服をなどに交換して日常品を手に入れてきました。
そして、自身の財産ともいえるジュエリーを担保にお金を借りたりもできました。
大抵は決まった期限がくると店から連絡を受けインディアン達が取り戻しにくるのですが、そのまま持ち主が現れない場合は質流しとなりお店に並べられました。それが、PAWNジュエリーと呼ばれるもので、コレクターの根強い人気があります。
こちらは旧ルート66沿いにある老舗のリチャードソン・トレーディングポストです。


カウンターの中にのぞく質の札のついたジュエリーの数!!お店に簡単には並ばないすごいジュエリーがあるのでは??と期待してしまいます。
ジュエリー以外にもラグ、馬のサドル、カチナなど様々なものが並んでいます。
店内は古い商品の独特なビンテージのにおいが立ち込めています。
驚いたのが、このホワイトバッファローのはく製!!

およそ3mもある巨体なはく製は圧巻です。まさかホワイトバッファローの本物を見られるとは思いませんでした。
しかし、インディアンにとって神聖ともいわれるホワイトバッファローをこんな事をしていいのか??
というのも、通常バッファローは茶色く、ホワイトバッファローは何万頭に一頭かの確率の非常に稀な品種なのです。
そして、ラコタ族には次の様なホワイトバッファローの伝説が残っています。
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その昔、飢饉で部族の危機にさらされたラコタ族の酋長は戦士を旅に出したそうです。
そして戦士は白い服を着た美しい女性の姿をした精霊に出会いました。神がかりなパワーを持つその女性を村に招待し、代わりに聖なるパイプ貰い、天と地をつなぐ祈りの教えを得たそうです。
その女性は部族を去る際にホワイトバッファローに姿を変え、また地上に調和と平和が必要になった時に戻ると約束したそうです。
ラコタの人々は神からのメッセージを伝えたその女性をホワイトバッファロー・カーフウーマンと呼び、今でも白い服は特別な意味を持ちます。
全ては一つである…ラコタの人々は何万頭に一頭といわれるホワイトバッファローが生まれた時、また世界がまとまる時が来た!と信じています。
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インディアンジュエリーでも“ホワイトバッファロー”と呼ばれる石があり、これは採掘量の少ない事から、希少なホワイトバッファローになぞらえて名づけられたものです。

この石を眺めていると、ラコタのこの伝説を思い出し、なんだか特別なパワーを秘めた石のように感じてきます。

感謝祭

本日はアメリカの祝日の中でもクリスマスくらいに重視されている“Thanksgiving Day”です。
元々は北米の植民地に渡ったイギリスの清教徒達(ピルグリムファーザーズ)が収穫を祝った事から始まったらしいのですが、インディアン達もこの日を彼らと共に過ごし祝ったたそうです。
現在もこの習慣は続いており、インディアン達もまたそれぞれの身内の家で昼過ぎからご馳走を食べ祝っています。
『サンクスビギングに働くなんてありえない!』事なんだとか。
この日はお店も閉まり街から人の気配がなくなります。猫が堂々と道路でお昼寝するくらい街は閑散としているんです。
私たちもアーノルド・グットラックのお誘いを受け、感謝祭のビックな食事に行ってきました。料理上手な奥さんのターキーにちょっと期待しつつ!
これが主役のターキーです!
中には野菜や細かくしたパンがつめてあります。
このビックな食事の為、奥さんは今朝3時から仕込みを始めたそうです!

アーノルドと娘さんもお手伝い!

皆で食事をしながら話をしたり、とてもいい時間を過ごせました。
遊びにきていた親戚の子をよく見ると日本でもお馴染“あやとり”で遊んでいました。
日本独自の文化だと思っていましたが、インディアンも古くから“あやとり”をしていたそうです。寒さの厳しい冬の間、家の中でストーリーテラー(語り部)の話を聞いたり、あやとりをして過ごしたそうです。ラグも冬のあいだ家にこもって織りますが、暖炉のそばでラグを織る母とその毛糸であやとりをして遊ぶ子供たちの姿が目に浮かびます。
調べてみると“あやとり”は太平洋沿いのモンゴロイドが受け継いだ遊びなんだそうです。
インディアンはモンゴロイドから分岐したとも言われています。なので、体質にしろ、顔にしろ、言葉にしろ、時に共通点が見られるも思わず納得!です。
面白いのが、日本で“ほうき”と呼ぶ形、こちらでは“ティピ(インディアンの移動型テント住居)”と呼んでいます。インディアンらしい!

お呼ばれの際に、小さい子はこうした伝統的な服装をする事はよくあります。
髪を紐で縛り、ベロアのワンピースにモカシンを履いています。
現代では白人のような生活スタイルをインディアンもとっていますが、家に遊びにいくと、随所にインディアンの風習が残っていておもしろいです。
ちなみに…
今、日本でも話題の“トワイライト2”という映画、狼人間の役でナバホ族の役者さんも参加しているようです!ナバホのイケメン、ご興味があればチェックしてみてください★

チリチリチリ…

旅先ではついついご当地ものに目がいってしまいますが、ここニューメキシコにも限定のものがいくつかあります。
こちらは日本でもお馴染みマクドナルドのロゴです↓

この黄色の丸から四方に四本の線が出ているのは、実はニューメキシコの州旗のマークなんです。マクドナルドとニューメキシコのコラボレーション!
メニューは至って普通なんですが…。
また、バーガー繋がりでいうと、ニューメキシコ限定のバーガー屋なんかもあったりします。
ここの売りはなんといっても『チリ』入りバーガー!さすが、チリ中毒がいるほどのチリ好きの街だけあります。インディアン達もこのバーガー屋がえらくお気に入りで、昼食時に差し入れてくれたりします。
これが迫力のチリバーガー、日本のバーガーの1.5倍はあります↓

また、大手スターバックスの地方限定カップにも
『グリーンチリ?レッドチリ?』
なんてしゃれが書いてあったりします。
実はチリはニューメキシコの“州の野菜”に指定されています。
スーパーでは当たり前のように、何種類もの乾燥したチリ以外に、生のチリまで並んでいます。長さ15センチほどのチリがここのチリです。
ニューメキシコ州の人口は、インディアンと入植時代のスペイン系と南米からの移民からなっており、そのヒスパニック系の文化が食文化にも影響を与えています。
外食となるとアメリカンフードかメキシカンか、といった感じです。
メニューの際のウェイターの決まり文句
『チリはどうする?』
最初は驚いたものの、今ではステーキにはグリーンチリでしょ!
だんだんとニューメキシコの食文化に染まってきています。
※おまけ
スーパーにある意外なもの

食用サボテンです。

天空都市 アコマプエブロ

この名前を聞くと日本人なら宮崎駿のアニメを思い出してしまうかもしれませんが、これはアコマプエブロの別名スカイシティの事です。
実はこのブログのトップのページにもこのプエブロのアドべ建築の家をモチーフとして使わせてもらっています。
アドべ建築とは砂や“わら”などの有機素材を型取った日干しレンガから作られたもので、ここニューメキシコではプエブロ始め、オールドタウンでよく見られます。この建築様式は内部が涼しい為、ニューメキシコのような砂漠地帯などに適しているそうです。
さて今回はこのアコマ族の紹介です。
細かい幾何学模様のポタリー(壺)でも有名な部族ですが、彼らの集落もまたスカイシティと呼ばれるだけあってとてもユニークな作りをしています。
彼らはメサと言われるテーブル台地の上に集落を持っています。
テーブル台地といっても高さ地上より100メートル程の断崖であり、標高2134メートルもあり、そこからスカイシティと呼ばれています。

もちろんこのメサの上で作物を育てる事は難しく、このメサのふもとで大事な食糧源であるトウモロコシを育てたそうです。
『ではなぜ、わざわざこの一見住みにくいこの場所を選んだのか?』
答えは外敵からの防衛に優れていたからです。
アコマの人々は防衛の知恵に長けており、昔は家も二階にドアがあり、ハシゴを使って家に入ったそうです。また、現在はメサのふもとから道路が引いてありますが、以前は断崖に手で掘った階段を使って行き来したそうです。
こちらがその頃を思わせる急勾配な手掘りの階段です↓

アコマプエブロは今もなお住み続けられているアメリカ最古のプエブロです。
現在ではほとんどの部族の人は下界に移り住みましたが、それでも伝統を守るため、交代で十数名が電気もガスも水道もないメサの上で過ごしています。
自分達の伝統を守る為に、この限られた生活空間を守っており、部外者はガイド付きでプエブロ内を見学できますが、いろいろとルールがあります。
風景でさえ撮影の許可が必要ですし、また、撮影禁止区域もあります。
厳粛なルールの下にこの原風景ともいえる昔ながらのプエブロが残るわけですね。
メサの上では水はとても貴重なものとされ、大地にへこみを造りそこに雨水を溜めるなどして工夫されています。
そして、ここにきて初めて見たのが、『キバ』です。
キバとはインディアンにとって神聖な祭事を司る場所として使われています。セレモニーの前などはキバに籠って儀式の準備をしたりします。

ズニ族ではその場所に近寄る事さえ許されません。普段は生活の為にインディアン達も英語を使っていますが、キバでは英語を使う事は許されません。
キバはホピ族のジュエリーでもモチーフとしてよく使われています。
こちらはグレッグ・ナセヨマに作品です↓
ハシゴが空に向かって掛けられているものがそうです。

ニューメキシコに来てインディアン達と仕事をしていますが、ここまで彼らのルーツを感じられた場所はありませんでした。
アコマプエブロでは素朴な家が並び、360度広がる大地とどこまでも青く広い空に深く感動しました。